ジャーナリストの斉藤貴男さんに、最近のメディア状況と「赤旗 」の役割について聞きました。<抜粋>

◆大手メディアはどうか?常に権力をチェックするのがジャーナリズムの役割だとボクは考えているんですが、いまは権力の追認機能に成り下がっている。大手メディアというのは往々にして、数の多い側につく、つまり与党側、力のある側ということになる。僕は業界紙の記者をしていたとき、毎日毎日、発表ものや企業の話しをそのまま記事にする仕事をしていて、つくづく思いました。これなら当事者が直接、書けばいいんで、記者なんか要らないなと。

◆大手メディアは、立脚点がスポンサーつまりは財界の立場になっていると思います。消費税増税でも、TPPでも、スポンサーの意向に異を唱える論調がほとんどない。

◆それは政治の場合も同じ。野田首相は組閣前に日本経団連にあいさつに行く。政権を維持するために、いかに財界とアメリカにいい顔をするかが、民主党のよって立つところになっている。

◆「赤旗 」は、そういう財界やアメリカの目線とは別の見方、論理があることを示す役割をしていると思います。スポンサーの立場に立つ大手紙とは違う立脚点に立っています。それは政界における日本共産党 の役割と同じ。

◆その結果として、九州電力など電力会社や政府の「やらせ」などのスクープをとばし、さすがに各社、後追いせざるをえませんでした。他紙が無視できない、他紙の元ネタになるようなニュースをどんどん出して、大手メディアの目を覚ましてやってほしいですね。
【11月26日付「しんぶん赤旗 」に掲載】

松下ゆたかのコメント

斉藤貴男さんのお話しをお聞きして、世の中で「中立・公正」と思われている大手メディアの本質がよく分かりました。多くの国民が「政治を変えてほしい」と願っていてもマスコミから流されてくる記事は、「権力の追認機能」の記事ばかり。偏っているテレビや新聞に慣れ親しんじている人から見ると、「『赤旗 』は偏っている」と思えるのかもしれませんが、実は“真逆(まぎゃく)の鏡”であるのです。ぜひ、一度「しんぶん赤旗 」をお読みください。日刊紙は1ヶ月3400円、ご家族で楽しめる「赤旗 」(日曜版)は1ヶ月800円です。私は、19歳の時から「赤旗 」の愛読者です。