また、衝撃的な「発見」が発表されました。9月24日付の「しんぶん赤旗」の記事を紹介します。

名古屋大学などの日本の研究機関が参加する国際共同研究グループは23日、ニュートリノ粒子が光より速い速度で飛ぶことを発見した、と発表しました。研究グループは、スイスのジュネーブ郊外にあるCERN(セルン)研究所から発射されたミュー型ニュートリノを、730キロ離れたイタリアのグランサッソー地下研究所の検出器で検出したところ、光の速さで予想されるよりも60ナノ秒(1億分の6秒)早く到達しているという結果が出ました。光速より約0,0025%だけ速いことになります。3年間の観測データを解析して得られた結果といいます。

ニュートリノは素粒子の一種で、従来は質量がないとされていましたが、東京大学宇宙線研究所などの研究グループが、ニュートリノ検出装置・スーパーカミオカンデによる実験で質量があることを明らかにしました。

アインシュタインの特殊相対性理論では、質量がある物質は光速より速く運動することはできないとされてきました。研究グループは「この結果が科学全般に与える潜在的な衝撃の大きさから、拙速な結論や物理的解釈をするべきものではない」と述べています。

【松下ゆたかのコメント】早朝からビックリして目が覚めました。「光より速い物質」が存在しているという概念は、私にとっては、まさに「想定外」のことです。この研究チームも「拙速な結論や物理的解釈をするべきものではない」と念押ししてはいますが、それだけ大きな「発見」なのでしょう。確かに、「光より速いものはない」という考え方自体が、一種の観念論であったのかもしれません。何故ならば、弁証法的唯物論的考え方に立つならば、「絶対的」ということはありえないからです。すべての事象は、変化・発展するものであり、いままでの宇宙科学の到達点が、さらに発展することは、理論上はあり得ることなのです。ミクロの世界でもマクロの世界でも、永遠的な進化と発展の過程にあると認識することが自然なのかもしれませんね。ですから、政治も社会も変わるし、変えることができるという立場に立って頑張りましょう。