菅首相退陣表明を受けて、日本共産党の」志位和夫委員長は26日、国会内で記者会見を開きました。その内容を紹介します。

【「しんぶん赤旗」27日」付】
菅直人首相(民主党代表)26日、自ら辞任の条件としてきた特例公債、再生可能エネルギー買い取りの2法成立を受け、同党両院議員総会で「本日をもって(党代表を)辞任したい。新代表選任の後、速やかに総理の職を辞し、内閣総辞職する」と述べ、正式に退陣を表明しました。これを受け日本共産党の志位和夫委員長は国会内で記者会見し、記者団の質問に対し、次のように語りました。

1、(首相の退陣表明について)1昨年夏の政権交代で多くの国民のみなさんが願った、「自民党政権を変えてほしい」という願いをことごとく裏切った結果だと思います。米軍普天間基地の問題、消費税増税の問題、環太平洋連携協定」(TPP)の問題、それに加えて大震災・原発問題にたいする対応でやるべきことをやらなかった。「政治を変えてほしい」という国民の願いをことごとく裏切った。そして、政治の中身としては自民党と一体化した。それが国民から見放された。その結果だと思います。

1、(民主党代表選について)新しい代表が」これまでの鳩山政権や菅政権が行ってきたような路線、すなわち、政権交代のときの公約を裏切り、政治をかえてほしいという国民の願いを裏切り続けるという道をすすむ限り、早晩ゆきづまらざるを得ない。誰がなっても未来はないと思います。

1、(小沢一郎元代表の動きが注目されていることについて)民主党の代表選挙といえば次の総理大臣を事実上選ぶ選挙になるのに、どの候補者も、この日本をどうしていくのかという旗印をさっぱり示せない。もっぱら争われているのは、民主党という政党の内部事情をどうするかというだけというのでは、政権党として失格の様相です。たった2日ぐらいの中身のない選挙戦を行って次のリーダーを選ぶというのは、世界にたいしても恥ずかしい決め方です。

1、(菅首相が「やるべきことはやった」と述べたことについて)やったことが国民の期待をことごとく裏切る中身で、国民の信を失ってこういう結末を招いたということだと思います。

1、(菅首相が6月2日に事実上の退陣表明発言をしてから3ヶ月弱かかったことについて)事実上の退陣に近いことをいいながら、3ヶ月もずるずると続くというやり方は異常ですし、それがもたらした内政・外交へのマイナスの影響もはかりしれないと思います。退き方も大きな問題を残したといわざるをえません。<全文>


私(松下ゆたか)は、大震災・原発問題のさなかに必要な対応をとらない菅内閣に憤りをもっていました。菅政権が退陣せざるをえなかった最大の要因は、志位委員長が言われるように、「国民から見放された」ことにあります。同時にこの間、国会の機能が劣化したことを心配しています。自民と公明両党は被災者置き去りの非建設的な対応に終始し、民主党は看板政策まで投げ出して自公にすり寄り、事実上の「大連立」=一体化が進んでいることです。民主党の代表選挙に期待することはできません。次の総選挙では、日本共産党を大きく躍進させてください。そして、共産党と国民の力をあわせ、政治の大もとを変え、国民の願いを前にすすめる政治を実現させていきましょう。