芸能界引退を表明したタレントの島田伸介(55)が、暴力団関係者との親密な交際をうかがわせるメールを交わしていたとされる問題で、この暴力団関係者が、指定暴力団・山口組の最高幹部である若頭補佐の1人とみられることが24日、捜査関係者への取材で分かりました。捜査関係者の話によると、島田伸介に最高幹部を紹介した知人は、恐喝未遂罪で実刑判決を受け上告中のボクシング元世界チャンピオン・渡辺二郎被告(56)といいます。

今回の問題は、1個人のスキャンダルにとどまらない、芸能界と“闇社会”の根深い癒着があらためて浮き彫りになっています。島田伸介と暴力団との関係は「知る人ぞ知る」ものだったといいます。この問題を週刊誌で取り上げてきたノンフィクション作家の森功氏は「突然の引退は、さらに根深い背景があるのではと思わせるものだ。深層をさらにあきらかにすることが必要だ」と述べています。かつて山口組の田岡一雄3代目組長は、「神戸芸能社」という興行会社を設立し、大物歌手の興行で莫大な利益をあげたことはよく知られた話です。

こうした芸能界の問題点を知りながら、島田伸介のような人物を視聴率が取れるからと、無批判で重用してきたテレビ局の市政も問われます。芸能界だけでなくスポーツ界、経済界、政界と暴力団とのゆちゃくは、「表社会」のあらゆるところで噴出s手居ます。暴力団との「持ちつ持たれつ」の関係は絶対に許されない。この社会的合意を強めることが求められています。