8月14日付の「しんぶん赤旗」に掲載されました。「玄海原発と日本のエネルギー政策を考える会」会長・宮本正則さんの話は、小さな島から大きな発想の視点が特徴です。感動しましたので、紹介させていただきます。
私が町長をしていた旧鷹島町は、いまでは長崎県松浦氏に合併していますが、九州電力玄海原発から最短で8・3キロです。福島原発事故が発生し、収束の見通しさえ示されない事態をを目の当たりにして、「玄海原発で事故が起これば、鷹島は無人島になってしまう」「われわれの世代が立ち上がらなくては」と、4月に「考える会」を立ち上げました。「会」には町の商工、漁業、農林業などの団体の代表が集まっています。
鷹島は人口2500人ほどの小さな島ですが、「会」の名前を「日本のエネルギー政策を考える」としたのは、その抜本的な見直しの国民的な議論をここ鷹島から提起しようと思ったからです。運転中の玄海原発1号機は運転開始から30年以上過ぎた老朽機です。危険なプルサーマル発電を日本で初めて実施した3号機はもちろん、2、4号機の安全性にも問題があります。
仮に玄海原発で事故が起これば、鷹島の住民には逃げ道がありません。陸路では、島から佐賀県側に橋を渡ることになりますが、それでは原発に近づいていくことになります。1号機はすみやかに廃炉にし、定期検査中の2、3号機も稼動をストップしてほしいというのが住民多数の声です。九電の「やらせメール」問題が注目されています。この問題を見ていると、これまで九電が安全性をなおざりにしてきたのではないかと、不信感を強く持っています。
私が町長として国や九電に安全性についての説明や避難訓練への参加、事故時の町への通報などを訴えても、「立地自治体ではない」と、声を聞いてもらうことすらできませんでした。福島で起きていることは、人類への警鐘です。
放射能は非常に危険なものです。「電力の安定供給」「産業の発展」を口実に原発を推進しようとする声がありますが、いったん事故が起これば人の命が危険にさらされます。人の命より経済を優先するやり方には賛同できません。日本は原発から撤退し、エネルギー政策を抜本的に転換する時期にきています。
四方を海に囲まれた日本には自然エネルギーの大きな潜在力があります。危険な原発を推進する政策をやめ、国をあげて自然エネルギーの研究・開発、普及を進めてほしい。その方向に転換することが、将来の世代への私たちの責任です。
風光明媚な鷹島の人は、心も澄み切っていますね。「将来の世代への私たちの責任」という言葉が印象的でした。小さな島の大きな発想にあっぱれ!
私が町長をしていた旧鷹島町は、いまでは長崎県松浦氏に合併していますが、九州電力玄海原発から最短で8・3キロです。福島原発事故が発生し、収束の見通しさえ示されない事態をを目の当たりにして、「玄海原発で事故が起これば、鷹島は無人島になってしまう」「われわれの世代が立ち上がらなくては」と、4月に「考える会」を立ち上げました。「会」には町の商工、漁業、農林業などの団体の代表が集まっています。
鷹島は人口2500人ほどの小さな島ですが、「会」の名前を「日本のエネルギー政策を考える」としたのは、その抜本的な見直しの国民的な議論をここ鷹島から提起しようと思ったからです。運転中の玄海原発1号機は運転開始から30年以上過ぎた老朽機です。危険なプルサーマル発電を日本で初めて実施した3号機はもちろん、2、4号機の安全性にも問題があります。
仮に玄海原発で事故が起これば、鷹島の住民には逃げ道がありません。陸路では、島から佐賀県側に橋を渡ることになりますが、それでは原発に近づいていくことになります。1号機はすみやかに廃炉にし、定期検査中の2、3号機も稼動をストップしてほしいというのが住民多数の声です。九電の「やらせメール」問題が注目されています。この問題を見ていると、これまで九電が安全性をなおざりにしてきたのではないかと、不信感を強く持っています。
私が町長として国や九電に安全性についての説明や避難訓練への参加、事故時の町への通報などを訴えても、「立地自治体ではない」と、声を聞いてもらうことすらできませんでした。福島で起きていることは、人類への警鐘です。
放射能は非常に危険なものです。「電力の安定供給」「産業の発展」を口実に原発を推進しようとする声がありますが、いったん事故が起これば人の命が危険にさらされます。人の命より経済を優先するやり方には賛同できません。日本は原発から撤退し、エネルギー政策を抜本的に転換する時期にきています。
四方を海に囲まれた日本には自然エネルギーの大きな潜在力があります。危険な原発を推進する政策をやめ、国をあげて自然エネルギーの研究・開発、普及を進めてほしい。その方向に転換することが、将来の世代への私たちの責任です。
風光明媚な鷹島の人は、心も澄み切っていますね。「将来の世代への私たちの責任」という言葉が印象的でした。小さな島の大きな発想にあっぱれ!