福島第一原発事故は、他の事故にはみられない原発事故の「異質の危険」を明らかにしました。事故から4ヶ月経っても収束のメドすら立っていません。炉心にたまった莫大な核分裂生成物(「死の灰」)が環境中に放出され、放射能汚染は空間的にどこまでも広がり、時間的にも将来にわたる危険を及ぼし、地域社会の存続さえ危うくしています。放射能被害の拡大は現在進行形です。

今月に入って高濃度の放射性セシウムに汚染された稲わらが相次いで見つかり、食べた肉牛が汚染されていたことが判明。本宮市では1㌔㌘当たり69万ベクレル(国の暫定規制値の523倍)の放射性セシウムが検出されています。

経済産業省原子力安全・保安院は福島第1原発から大気中へ放出した放射能の量を77万テラベクレル(テラは1兆)と試算しています。旧チェルノブイリ原発事故と並ぶ世界最悪の「レベル7」の過酷事故とされています。

いったん放出された放射能は瞬く間に世界をめぐっています。九州大学と東京大学の研究グループが6月22日に発表した研究によると、3月12~16日の間に放出された放射能は低気圧に伴う上昇気流で巻き上げられ、さらにジェット気流に乗って東に1日約3000㌔㍍を移動。3月18日にはアメリカ西海岸に到達しました。22日には欧州各国にも到達し、地球を汚染していました。

さらに、原発内の汚染水は12万㌧にも及び、さらなる海洋への流出の危険は続いています。詳しくは、7月20日付「しんぶん赤旗」をお読みください。

いずれにしても現在から将来の地球に取り返しのつかない重大な被害を及ぼす原発は廃止し、根絶する以外ありません。なお原発を維持させようと画策する勢力に大喝っ!まず埼玉から「原発ゼロ」を発信させましょう!