「どくいりきけん たべたら死ぬで」。こう書いた青酸入りの菓子をスーパーに置いた「グリコ・森永事件」は、迷宮入りした事件として、今も関心を呼んでいます。あれから27年。真相は何だったのか。NHKスペシャルの新シリーズ「未解決事件」第1回で徹底検証します。

発端は、1984年の江崎グリコ社長の誘拐事件・「かい人21面相」を名乗る犯人が、140通を超す脅迫状や挑戦状をメディアに送りつけた事件は、“劇場型犯罪”のはしりとなりました。番組では、関係者の取材や入手した内部資料をベースに、これまで表に出ることのなかった細部をドラマで再現しました。当時の空気をつかむために、記者のメモを取り寄せ、分析も。

今なぜ、未解決事件の総括なのか。NHKの中村直文プロジューサーは、こう話ます。「未解決事件は警察の中でも検証されていない。検証しないと、また同じことがおきます。失敗を克服しない限り、次にはいけないのです。殺人事件などの時効が廃止されてから1年。事件報道のあり方も問いかけます。