日本共産党の不破哲三さんは、26日放映のBS11の番組「本格闘論」FACEに出演し、「原発災害を考えるー歴史的検証と未来への提言」をテーマに、インタビューに答えました。その抜粋を紹介します。

<福島の原発をどう見るか>不破さんが力説したのは、「安全神話」を建前に原発を推進してきた政府、電力業界が一体何が起こっているのか分かっていない、一番知っているはずのメーカー側も原発をつくる技術は知っているものの、事故を収束させる技術は知らない状態だ。原発災害が起きたときの非常事態はいまでも続いている。汚水処理というと後始末をやっているみたいにみえますが、そうではなくて、ほんとにこの放射能が日本に広がる、世界に広がる。世界に広がるのをくい止めるかどうかの、まさに非常事態の瀬戸際にいるんです。

<不破質問(76~99年)に「いまの原発の現状が全部ある」>不破さんは、国会在職中に4人の首相と、原発問題を熱く論じました。それぞれ重要な節目での質問でしたが、総じてチンプンカンプンで、何を聞かれているのかわからない状況でした。-インタビューアの二木氏は、不破さんの質問に政府が対応していれば、いまのような事態はなかったのでは?「いま考えれば全部的確な質問」と述べました。

<使用済み核燃料問題>どうしても原発を燃やせば「死の灰」(ゴミ)が出る。100万㌔㍗の原発は、1年間に広島型原爆の1000発分の「死の灰」がでる。これを消去することはできない。30年~50年寝かせて、300㍍の地下に深く掘って埋めておく。しかし、放射能の半減期は数千万年かかる。軽い放射能が出るところまでいくのに10万年、20万年はかかる。それでは10万年後の人間にいまの言葉が伝わるだろうか。10万年後、100万年後の人類に対して脅威を与えるものが、一体いまの人間に扱う責任があるかどうかが問われる。

<何を教訓としあんをてくみとるか>①核エネルギーという巨大な破壊力をもったエネルギーを人間は発見したが、これを使いこなす技術をまだもっていない。②しかも、日本が地震列島だということ。日本列島のどこにも地震や津波の脅威のないところはない。③「安全神話」でこれほどズブズブになっている国はない。

総括的に言えることは、日本が原発と果たして共存できるのか、国民的な討論で答えを出すべきということ。共産党は、原発から抜け出す日程を決めて、原発のなあい新しいエネルギー体制に切り換える決断を戦略的に進めるべきと考えています。ぜひ、この不破さんの訴えに応えて、日本中の家庭と職場で話し合ってみてください。