今朝、久しぶりに愛犬フク(福来)とウォーキングをした。6時過ぎに出発したが、凍りついた道路で転ばないように、下を向いて歩いていた。
ふと顔を上げてみると、枯れ木の枝先に「水玉」が凍って輝いているように見える。。ひとつふたつではなく、花の蕾のように、無数にキラキラと輝いて いる。手で触ってみると水玉ではなく、氷の玉である。よく見ると、木々という木々に氷の花が咲いている。稲の切り株の先にも、いっせいに水晶のような氷の 花が咲いて、朝陽に輝いている。鉄条網も駐車場の鉄策も車の窓ガラスもキラキラと輝いている。すばらしい光景に遭遇している幸運に気がついた。
“芋の露 連山影を正しゅうす”^-これは、私が中学校時代の国語の教科書に載った一句である。この句の「芋」は、サトイモかヤツガシラかは定かで はないが、芋の大きな葉に露が溜まっていて、その遥かかなたに輪郭のくっきりとした山々が浮き上がって見える。遠近感の表現が妙である。教科書を開いて読 んだ一瞬に、そんな光景が脳裏に刻み込まれた。いまもはっきりと記憶している。
氷の花が咲いたのは、雪の降った日の翌日だからだったからかも知れない。水晶のようでもあり、宝石のようでもあり、イルミネーションのようでもあっ た。きっと1時間足らずで、陽光に照らされて消えてしまうのだろう。バレンタインの前日に贈られた、自然界からの贈り物に感謝している。
「早起きは三文の徳」である。