誠意とやさしさに包まれた感動作映画「君の膵臓が食べたい」 | SIMPLE JCI

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元ドルヲタが薄ッぺらいことを書く日記

2004年の「世界の中心で、愛を叫ぶ」あたりからの純愛映画ブームはいまだに衰えず、
さらに最近の女子中高生向きのノベル、漫画等の映画化での学園もの映画ブームを合わせて作られたとしても
50代のおッさんにも涙を禁じ得ない恋愛映画の快作。

「本屋大賞」二位にもなった同名のベストセラー小説の映画化
目立たない、他人と交わらない、本ばかり読む主人公の「僕」は病院で闘病日誌を拾う
それはクラスメイトの人気ナンバー1の桜良の闘病日誌だった
中身を見て腎臓の疾患で余命数か月と彼女の秘密を知ってしまう
桜良と秘密を共有し、「僕」は桜良の友達くんとして2人だけの行動が増えて周りに怪しまれていく
彼女との五か月間の思い出を、12年後の僕と桜良の親友恭子が振り返るストーリー
「僕」をDISHのメンバー北村匠海、桜良を新進気鋭の女優浜辺美波が魅力あふれる演技をして
粘着な学級委員長に「数学女子学園」の桜田通、12年後の僕を小栗旬、12年後の恭子を北川景子を演じる
 
原作は読んでいないが
読書好きのアイドルさん何名かが確かこの本を薦めてたし、
また
監督が吉川友の2本の主演映画「きっかけはYOU!」、「チアフリー」の月川翔監督という事で
安心して見れるなと見に行くことにした
大メジャー映画はやっぱり製作費が違ってて 高校生のエキストラが画面いっぱいの登校シーンとか
「チアフリー」の時の夏休み設定とはいえ主役チーム以外の高校生がほとんどいなかったのと比べると
このまま東宝の請負監督業が月川さんに増えればいいなと思いました(笑)
ハロヲタもおなじみ桜田君(何度目の高校生役かよ!) 小栗君もハロプロに関係あったような気がしたけど忘れた(笑)

原作を読んでない分、ずいぶん楽しめたんだと思う
原作を読んでないという事はオリジナル脚本扱いになるからね
実際に映画では原作と違い大きく変更されてるそうだ
原作にはない12年後を描くことから始まり回想という形になってる
これが「ノルウェーの森」などに見られる過去の恋愛の回想と対象の死という
王道の感涙パターンを呼ぶ
 
主演の二人の演技というより「存在」が素晴らしい
桜良を演じた浜辺美波さんが周りをはっとさせるような魅力的な子を演じてくれて
「高校生に戻ってこの子に恋したい!!!」
っておもわず映画館の中心で叫びたくなりましたよ(^^;
「僕」役の北村匠海君のキャラクターも自分に似てるとこがあるので
思い入れしやすかった
 
原作者の住野よるさんは「二人の関係は恋愛ではない」とおっしゃってるそうですが
確かに「僕」の行動は誠意とおもいやりだった もともと桜良ちゃんに恋してたわけじゃないね
桜良ちゃんは「僕」に興味を持ってたが、こんなに誠意のある子だとはさすが人を見る目がある子だなと(笑)
 
(委員長以外は)誠意とやさしさで包まれた登場人物ばかりであり
そんな原作をそのモチーフを忘れずに映画にしていって
その作り出している世界を愛する若い人が沢山いて受け入れられてることが嬉しかったりする
まだまだこういう物語を愛してくれる人がいるという事がね
 
さて後半は映画を見た人が読んでくれればというネタバレ内容
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
通り魔の話をしたのは伏線というより「フラグが立った」って感じだった
つい人は余命何か月と聞くとその何か月までは生きてるものと
思ってしまう
余命を全うできなかったということ
誰にでも死は突然降ってくるってこと
だから毎日を大切にってこういう映画を見ると毎回思う
 
桜良ちゃんが末期状態で最後の自由時間としての一時退院なのに
あれだけ走れるのは
「友達くん」の存在が
ずーっと昔から
彼に興味を覚えてから
生きる原動力だったんだろうな
あのまま北海道旅行にいったとしても
彼の前では少しも「死」を感じさせない様、元気いっぱいに見せるんだろうな
旅行が終わってお別れするまで
 
残念なとこといえば
映画を見た人のレビューでもあったんだが
12年後のガム君が友達くんにガムを渡すとこが12年前のガム君の役者さんと12年後の上地雄輔の演技が違うとこだな
もうすこし演技がシンクロしてくれればなあ
ここががいいシーンだっただけに残念です
 
恭子ちゃんの結婚相手がガム君というのもなんという世間の狭さかと(^^;
地方都市ならありうるか?
恭子ちゃんもまた「僕」のこと好きだったんじゃないかな
桜良ちゃんはその気持ちも知ってて図書館に隠し手紙を置き
彼だけにわかるようにして、いつか「友達から始められるよう」仕掛けておいた
見つけるまで時間がかかったけど…
先生になれって友達くんにすすめたのもいつか母校の教師に戻って思い出の図書館と暮らすはず…
とまで見越しての行動だったら桜良ちゃん恐るべし!、
いけてない高校生にもきっとワンチャンスあると思える映画であった
(但し北村君みたいなイケメンに限る)