前回のつづき

聖書の学び112《ルカ12:39〜》

39,このことを知っておきなさい。もしも家の主人が、泥棒の来る時間を知っていたなら、おめおめと自分の家に押し入られはしなかったでしょう。

 当時の壁というものは土。盗人は、壁に穴を開けて入ってくる。だから金持ちの家は、壁を石で作る。だからいつ来るか分かっていたら、準備をしているのが当たり前。

40、あなた方も用心していなさい。人の子は思いがけない時に来るのですから。

 けい挙のことを言っている。いつイエス様が来るかは分からない。油断してはいけない。

 そこで質問が入る。

41,そこでペテロが言った。「」主よ。この例えは私たちのために話してくださるのですか。それとも皆の為でなのですか。」

 ペテロが聞いているのはこういう意味だ。この適用というのはどういうことですか?ということ。誰に適応しているか、聞きたいのだ。しもべが主人のために働くことはわかっている。弟子たちも、しもべみたいなもの。だから弟子である私たちのために言ってるんですか?それとも、ここにいるみんなに言ってるのですか?と聞きたいのだ。

42,主は言われた。「では、主人から、その家のしもべたちを任されて、食事時には彼らに食べ物を与える忠実な思慮深い管理人とは、いったいだれでしょう。」

 さっきまでは「しもべ」と言っていたが、今度は「管理人」と言っている。裕福な家には、門番やしもべが沢山いる。「管理人」は、しもべを統治しているのだ。簡単に言ったらリーダーだ。ここでは、管理人は財産を管理しているのではなくて、人間を管理している。管理人というのは、財産管理が第一の目的ではない。
食事時には彼らに食べ物を与える忠実な思慮深い管理人」
、「食事時」とは、肉体的には食事だが、本当の意味は霊的である。霊的な御言葉を、忠実に与えるということが大事だと、イエス様は伝えている。この管理人の一番大切な働きは、霊的なものを与える、ということなのだ。まずそのことに忠実にならなければならない、というのだ。その人は、

43,主人が帰ってきた時に、そのようにしているのを見られるしもべは幸いです。

 と、言われる。

44,私は真実はあなたがたに告げます。主人は彼に自分の全財産を任せるようになります。

 これは全ての信者の話。これは、信者に対して報酬として、神のものを与えて下さるということ。報酬を与えられるのは、み言葉を語る牧師だけでなく、全信者。賢い管理人とは、全信者だ。語るのは牧師の仕事と思っている人も多いが、霊的食物を与えるというのは、牧師だけの仕事ではない。全信者は、霊的なものを、他の者に与えるということに忠実でなければならない。御言葉を語るということに、忠実でなければいけない。神様から報酬を頂きたいなら、忠実に御言葉を語り、人々に与えていくという忠実な態度が必要なんだということ。それが賢い管理人。私たちには、御言葉を語るべき人が任せられている。神様が、語るべき人を任せてくださっているのだ。信者や未信者に、御言葉を与え、霊的食物を与えるという仕事は、牧師に限らず全信者の仕事。その働きを忠実にやるものに対して、イエス様は報酬を与えるというのだ。
主人は彼に自分の全財産を任せるようになります。」この日、いつ来るのか。それがメシアの国、千年王国だ。千年王国が来たら、この地上は神のものになる。地上を神様が治めるようになる。その神様が納めているものを、私たちに与えてくれ、管理させてくれるのだ。私たちには国が任せられ、人々が任せられるようになる。物ではない。任せられた人たちに、私たちは神の言葉を与えていくのだ。

          つづく