豪華客船のクルーズといったものに従前から憧れの気持ちを持っていました。船旅とはどんなものか、一度やってみたいと。会社を辞めて時間が自由になったので、一番良い季節、そして値段は比較的安い季節にクルーズ船による旅行をしようと思い、半年前にエーゲ海クルーズを予約したのです。
調べたところ、5月はエーゲ海やギリシャの旅行に適した良い季節だし、ゴールデンウィーク後の旅行は値段も下がり、人も少ないのでは、と考えた次第。クルーズの行き先は他でも良かったけど、エーゲ海クルーズってクルーズの定番というか、良さそうだったので選んだわけです。
行ってからわかったのですが、エーゲ海の島を移動するにはクルーズ船に乗るのが手っ取り早い、というか、個人で定期船を使って移動するのはなかなか大変で時間がかかるようです。エーゲ海に限らず、島を移動する場合、基本は船に乗ることになりますが、船の定期便は1日に1本とか2本とか少ないし、時間もかかるし、海が荒れると欠航の可能性もあるので、相当の余裕を持って日程を組まないと厳しい。ギリシャ本土と1つの島だけに行くならまだしも、多くの島へ行こうとすると大変です。その点、クルーズ船に乗って移動すれば寝ている間に島から島へと移動してくれるし、荷物は船に置いたまま観光できるし、船の定期便の切符手配といったことも不要なので楽です。
但し、クルーズ船のスケジュールがあり、気に入った島に滞在するといったことは出来ないし、夕方までに船に戻らないと置いて行かれて悲惨だし、自由気ままというわけには行きません。
今回利用したのはプルマントゥールという会社の船で、スペイン船籍であり、乗客の9割くらいはスペイン人でした。船のアナウンスなどはスペイン語が中心で、スペイン語の後英語のアナウンスもあるけれど、聞き取りにくく、周りから聞こえてくるのはスペイン語ばかりで英語はほとんど聞こえてきません。船内にいると、スペインにいるような錯覚を覚えます。
ギリシャやエーゲ海の島々は観光地なので英語で通じます。「ニーハオ」と声を掛けられることが多く、ノーといったら次に「こんにちは」と言われます。日本人観光客より中国人観光客の方が多いからでしょうか。
初めてのクルーズ船による旅行の印象ですが、全般的には楽しい旅行でした。朝食と夕食は船で食べるわけですが、どのレストランにしようかなどと場所を探さなくても良いし、荷物は部屋に置いたまま軽装で観光できるし、海から朝日を眺められるし、いつでも飲み物や軽食は食べ放題だし、短期間(8日)で3つの島(サントリーニ、クレタ、ミコノス)と1つの港町(マルマリス)およびアテネに行くことが出来たし。ただ、島を離れて海を進んでいるとき、周りは海が見えるだけで、(遠くに島が見えることもありますが)やや退屈な感じはありました。船はそれ程大きくなくて、驚くような設備があるわけではなく、夜のシアターでのショーはスペイン語によるもので、理解できないし、あまり楽しめなかった。料理はそこそこ美味しいけど、とても美味しいという程ではなかった。でも、価格は結構安くて、宿泊、食事、移動料金込みであることを考慮すると、とてもお買い得と言えるものでした。
エーゲ海の印象ですが、海の色に関しては想像していたよりも濃い青でした。季節や天気にも寄るのかもしれません。ミコノス島に行った時、とても良い天気で、海の色は薄い青、エーゲ海のイメージにピッタリな色だったので、もっと晴れていれば他の島でも綺麗なブルーだったのかも知れないけど、サントリーニとクレタ島に行った日の天気は曇り時々晴れといった天気で、海の美しさはそれ程でもなかった。今回訪れた中ではミコノス島が一番エーゲ海らしい雰囲気があり、夏のシーズンに行くならお勧めかなあと感じました。
(ミコノス島にて)
この次、いつクルーズ船に乗るか予定はありませんが、またどこか行ってみたい、と思います。今回の経験を活かして、持ち物とか行き先の調査とか、もっと準備をして行きたい。英語も上達したい。聞き取れないことが多くて残念でした。次回までに良く勉強して言葉で困らないようになりたいなあ。