新聞を読んでいると、政府には国の成長戦略が欠けている。との批判をよく目にする。
これに対して一言言いたい。経済の成長は個々の企業や個人が取り組むべきことであり、企業が成長できないのは、その企業努力が足りないから。それを政府の責任にしてはいけない。。
そもそも、成長とは何か?GDPの伸び率のことを指しているのか。GDPが増えればそれでいいのか。
私は地球環境問題を心配し、環境悪化を強く懸念している。従来のような、大量生産、大量消費、大量廃棄をすれば、GDPは増加するが、そのような成長戦略では環境への負荷が重く、望ましくない。成長=善ではないと考える。
GDPが増加すれば国民が幸せになれるとは限らない。
成長すればいいという安易な考えに立つのではなく、もっと別の指標、幸福指数とでもいうべきものを開発し、その改善を図ることはできないだろうか。
また、フローだけではなく、ストックの数値にも注目すべきと考える。
GDPはフローの数値である。しかし、国民生活に影響するのはフローだけではなく、ストックが重要である。たとえば、インフラの整備状況、居住面積の増大、通勤の混雑度合い、平均寿命など、人間の幸福度合いに影響すると思われる数値が改善されているかどうかを問題にするべきだ。これら総合的な指標により政府の仕事を評価すべきかと考える。安易な成長至上主義はやめてもらいたい。