先日から読んでいる本ですが、私にとっては参考になることが沢山書いてあります。
翻訳のせいか、読みにくかったり、意味がわからない文もあったりするのですが
手法や事例に興味深いものが多いのです。
例えば、「比喩」について、書かれている趣旨の概要は次のようです。
比喩は視覚的でイメージを明確化する。
ある状況につて多くの比喩を見つけることは、その状況を打開する手立てを見つけやすくなる。
また、すでに知っているキャリア・アンカーなどでも、
デンマークにおけるエスノグラフィック研究による人が仕事に携わる三つの観点
「賃金労働者」 「立身出世主義」 「企業家」 との関連の解釈が記されています。
「キャリア カウンセリング」 ノーマン・アムンドソン著 高橋美保監訳,石津和子訳 誠信書房
同じ事柄について書かれているものであっても、著者の観点や感性によって違う表現がなされたり、
意味づけが異なったりしますね。
将棋の定跡書も同じですよね。対抗形(居飛車対振り飛車)だったら、居飛車党の棋士が説く定跡と
振り飛車党の棋士が説く定跡は同じ定跡でも、ほんのわずかな工夫の仕方の相違で
形成判断が変わります。
同じ定跡でも、たった一手の工夫で結論が変わるのです。
即ち、根幹をなす定跡手順はもともとほぼ互角です。それを居飛車、振り飛車、両方の観点での
評価のポイントを知ることで指し手のより本質的な意味が分かってくるのです。
同様に、キャリア カウンセリングの書でも研究目的の違う著者の記述を読み比べることで
クライエントへの適用の仕方や違った角度からの解釈を考える切っ掛けとなります。
やはり、情報は複数経路で探索して正確さの向上や理解を深めるように努めるべきですね。