こんにちは!

指導歴40年超×超意識コーチの じゅんこ です。




教室を大きくすることの、その先にあるもの

ピアノの先生って、基本「相手目線」の仕事です。

この生徒に何が必要か。
どうしたら上達するか。
保護者はどう感じるか。
どうしたら生徒が増えるか。

ずっと、他人のことばかり考えてきませんでしたか?

私自身も、そうでした。

教室運営を学び、マインドの大切さを知り、集客し、発信する。
生徒が増える。クライアントが増える。

正直、嬉しかった。「すごいことだ」と思っていました。

でも、ある日、ふと手が止まったんです。

「私、本当は何がしたかったんだっけ?」

生徒が辞めたら、補充しなきゃ。
もっと集客しなきゃ。
こういう先生の方が選ばれる。
こうすれば生徒が増える。

気づけば、「外側の正解」に自分を合わせ続けていました。

生徒が多い先生=すごい先生。
そういう空気、この業界にはずっとありますよね。

私もその基準を、無意識に自分に課していました。
それを維持しなきゃいけない。正直、しんどかったです。

そして今振り返ると分かるんです。

その根っこにあったのは、「失うことへの恐れ」でした。

生徒に辞められたら。
収入が減ったら。
選ばれなくなったら。

その恐れに背中を押されて、ずっと走っていた気がします。

外側の正解を追いかけている限り、ゴールは永遠に来ません。

生徒が増えれば、もっと。
収入が増えれば、もっと。

「もっと」の先に、「満足」はありませんでした。

これは私だけの話じゃありません。私のクライアントさんの中にも、生徒数と収入が大きく伸びた方がいます。
でも、増えた分だけ考えることも、悩みも増えて、それは必ずしも「幸せ」とイコールではありませんでした。

つまり、規模を追うことは、恐れから逃げる手段だったのかもしれません。
でも逃げた先にあったのは、安心ではなく、また別の恐れ。「これを維持できるか」「失わずにいられるか」。

恐れに動かされている限り、教室の規模がどうであれ、本当のゴールには辿り着けない。

そう気づいてから、私は少し立ち止まっています。

「ピアノの先生として、どうなりたい?」ではなく、

「私は、一人の人間として、どんな人生を生きたい?」

音楽を通してやりたいことは、人それぞれ違っていいはずです。

教えることが好きな人。
コンサート活動をしたい人。
演奏を続けたい人。
海外を旅したい人。
家族との時間を何より大切にしたい人。
仕事以外にもやりたいことがある人。

なのに、なぜか「教室を大きくすること」だけが、業界の中で唯一の成功モデルみたいに扱われている。

おかしくないですか?

100人の教室を作りたいなら、それでいい。どんどんやればいい。
でも、それが本当に「自分の幸せ」なのか。一度、立ち止まって聞いてみてほしいんです。

私の場合、答えは「健康」でした。

拍子抜けするかもしれません。でも本当にそうだったんです。

健康じゃなかったら、教室も、コーチングも、何もできない。
そんな当たり前のことを、仕事に追われている間はずっと見えなくしていました。

いろいろなものを、思い切って手放してみました。

「維持しなきゃ」を手放した瞬間、不思議と、追われている感覚がなくなったんです。

そして今、驚くほど楽しくレッスンができています。

規模を追っていた頃より、今の方が、ずっといい状態でピアノと向き合えている。

これ、皮肉なようで、実はとてもシンプルな話なんだと思います。

「この生徒に辞められたら困る」という前提でレッスンする先生と、
「この生徒とただ音楽に向き合う」先生とでは、同じ言葉を発していても、生徒に伝わる空気が違う。

生徒はそれを、ちゃんと感じ取ります。

だから結果的に、規模を追わなくなった方が、生徒との関係も、教える中身も良くなる。

誤解しないでほしいのですが、私は教室をやめたいわけでも、仕事から逃げたいわけでもありません。

ただ、「教室運営」を人生の頂点にしなくてもいい、と思えるようになった。それだけです。

ピアノの先生としての「最高」、その先にも、人生はちゃんと続いています。

私には、教室運営の外にも、まだまだやりたいことがある。

だからこれからは、仕事だけを大きくするんじゃなく、自分の人生そのものを豊かにしていきたい。

正直、そっちの方が、ずっとワクワクします。

「先生として、どう成功するか」ではなく、

「私は、どんな人生を生きたいのか」。

そこに一度戻ってから、また自分らしい教室を作っていけばいい。

今は、そう思っています。