絵本のような写真集。いや、写真による絵本と言うべきでしょうか。子どもたちに読めるように、漢字にはふりがなが打ってあります。
 
キリスト教会もありますが、宗教の別を超え、また宗教と呼べないような形ででも、ひとが「いのる」、そのことをひたすら追いかけます。世界中を旅して出会った、さまざまないのりがここに集められています。それが、心を打ちます。
 
「世界を旅し、生と死の現場に立ち会った。そこで、数多くのいのりに出会った」。――ここから、始まります。
「人びとは、平和のためにいのってきた。でも、世界から戦争はなくならない」。――子どもたちの現実がそこに描かれます。
 
そして、私は次の言葉からしばらく動けなくなりました。
 
「いのることで、人は自分のいたらないところや、おろかなところを知ることができる。相手をせめるのではなく、自分にわるいところはなかったのか。……自分が変わっていくことで、まわりの人をしだいに変えていくことができるのではないだろうか。」
 
希望への、いのり。読む私の心にそれが響いてきたとき、私もまた、その祈りの輪の中に引きこまれ、祈らざるをえなくなります。また、祈るとはどういうことか、改めて自分の生ぬるさを感じさせてくれます。
 
祈りは、世界をつなぐ力をもっています。