自分一人くらい反対票を入れたところで、
大勢に影響はないだろう
批判票のつもりだ

この心理が時代を覆うとき、
「票」がふと逆に傾くことがある。

独裁にしても、
こうして票を勝ち取り、
正々堂々と独裁の道を進めるということがある。
その歴史を学んだはずの人類だが、
同じ過ちを幾度もくり返してしまうのだ。

プラトン『国家篇』でもすでに見抜かれており、
民主主義の中に衆愚政治を指摘している。
哲人政治でよいのかどうかはともかくとして、
「数」で決めるとき、
必ずしも理念通りに事は運ぶものではない。
もちろん、他の制度よりは比較的ましとは言えようが。

大英帝国のEU離脱の投票にも、
その気配があるという声がある。
離脱に票を入れた人が後悔しているという声が少なくない。
「こんなはずではなかった」と思う人がいるらしい。

それなのに、
投票の結果なのだからこれしかない、と強弁する人がいる。
そういう論理をもつ人は危険だ。
権力をもつ者をつねに正しいとするのは、
自分を愛してやまない心理が潜んでいる。

しかし、イギリスがどういう動きになるか、
それが世界をどう変えていくのか、
未知数であると同時に、気配を察する心も必要となるだろう。
それがまた、
各種の戦闘に影響を与えることも当然考えられる。

さて、そのイギリスから独立して
世界の最先陣を執る者と自らを決めたアメリカ合衆国。
その独立記念日には、後悔はなかったのだろうか。