預言者イザヤやエレミヤの時代は、
イスラエルはもちろんのこと、
中東において激動の時代であった。
陸続きの中に多用な民族と文化があり、
交易の通路が他国とのつながりであるとともに、
利権や支配の追求は容易に戦争を起こすことになった。
イスラエルをその通路の中央とし、
巨大な帝国が睨みを利かしていたことで、
イスラエルはたえず風向きを見なければならなかった。
イスラエルの王たる者の役割は、
その風向きを、将来の可能性にわたり、
冷静に判断することであったといえよう。
他方、伝統的な宗教がそこにあり、
時に政治的断行は、宗教観に反するものとなった。
唯一神の信仰は、
周辺諸国の多神教の侵入を許さなかったのだ。
政治家は、多神教かどうかに拘わらず、
経済的・軍事的安定をもたらすことが使命だと考えていた。
だが神殿祭儀により人心をまとめていた宗教者は、
王をはじめとする軍部の判断は危険だと考えた。
時に、その宗教を、
軍事的な人心の統一に利用する王もいた。
えてして、その王は、良い王として聖書には描かれている。
しかし、実のところ、唯一神信仰は、
大衆にとっても、あまり歓迎されていなかったふしがある。
周辺諸国のいけにえ祭儀の多神教に、
人々の信仰心は傾いていた様子が見て取れる。
どこか、唯一神信仰は、
権力により強制されていたように見えてならない。
民族的な背景が、
国の意思の統一に役立っていたことは否めない。
これが近現代になると、
次第に個人の判断が個人を動かしてよいものとされるため、
意思の統一は築きにくくなってくる。
(続く)
イスラエルはもちろんのこと、
中東において激動の時代であった。
陸続きの中に多用な民族と文化があり、
交易の通路が他国とのつながりであるとともに、
利権や支配の追求は容易に戦争を起こすことになった。
イスラエルをその通路の中央とし、
巨大な帝国が睨みを利かしていたことで、
イスラエルはたえず風向きを見なければならなかった。
イスラエルの王たる者の役割は、
その風向きを、将来の可能性にわたり、
冷静に判断することであったといえよう。
他方、伝統的な宗教がそこにあり、
時に政治的断行は、宗教観に反するものとなった。
唯一神の信仰は、
周辺諸国の多神教の侵入を許さなかったのだ。
政治家は、多神教かどうかに拘わらず、
経済的・軍事的安定をもたらすことが使命だと考えていた。
だが神殿祭儀により人心をまとめていた宗教者は、
王をはじめとする軍部の判断は危険だと考えた。
時に、その宗教を、
軍事的な人心の統一に利用する王もいた。
えてして、その王は、良い王として聖書には描かれている。
しかし、実のところ、唯一神信仰は、
大衆にとっても、あまり歓迎されていなかったふしがある。
周辺諸国のいけにえ祭儀の多神教に、
人々の信仰心は傾いていた様子が見て取れる。
どこか、唯一神信仰は、
権力により強制されていたように見えてならない。
民族的な背景が、
国の意思の統一に役立っていたことは否めない。
これが近現代になると、
次第に個人の判断が個人を動かしてよいものとされるため、
意思の統一は築きにくくなってくる。
(続く)