NHKカルチャーラジオという番組があって、
そのひとつのテーマ「科学と人間」で今回、
「植物の不思議なパワー」というタイトルの
講義が放送されている。

このカルチャーラジオのシリーズは、
たいてい面白い。
内容が的確にまとめられていて、
かといって面白いところをひとつだけ話すのでなく、
三ヶ月にわたりじわじわ深めていくから、
かなり深い内容にまで踏み込んで話してくれるし、
様々なケースや歴史に触れた話を楽しめる。

放送大学でも15回が一科目であるから、
その半分の量くらいはあることになる。

それで今回の「植物の不思議なパワー」、
これが実に面白い。

関西の言葉を好ましく思わない人には聞きづらいかもしれないが、
私にはこの京都の語りが心地よい。
いや、その話しぶりが、淡々と、そして無駄がなく、
まるで質の良い教科書を読み進んでいるかのように、
自然に聞いていけるのである。

先日は、
理科の教科書で教えられた比較実験が、
どういう歴史的背景の中で行われたか、が紹介されていた。
なるほど、その実験は今見れば子ども向けのようではあるが、
当時は不明なところが多々あり、
様々な可能性を踏まえながら実験が画策され、
そこから新たな結論が導き出されていったのだ。

先人のその足跡は、今なら小学生でも理解できる内容だが、
当時としてはたいへんな謎の中で実行されたものであった。
そこからあまりに高度な計算を要する調査や実験に展開した現代、
それでも、その真理に挑もうとする姿勢については、
いくらでも学ぶことがあると思える。

その人間くさいやりとりや考え方を、
講師の田中修先生が、
たいへん聞きやすい段取りで話をしてくれるこのラジオ番組、
これからも聞き逃せない。

ついにテキストを購入してしまった。
放送は金曜日夜、また前回の再放送が金曜日の朝。
私はもちろん、録音して聴いている。