実際やってみなければ
悪いところが見えてこない場合がある。

いつからだろう。
水道の蛇口のデザインが変わったのは。
ひねり回すのが、レバー式になったのもそうだが、
そのレバー式の開閉が逆方向になった。

かつては、水を出すときに下げ、
止めるときに上げていた。
それがいなでは、水を出すときに上げ、
止めるときに下げるのが主流になった。

理由は理解できる。
上から物が落ちてレバーを下げる事故を防ぐためだ。
ペットが下げてしまうこともある。
主人の留守中に、家は水浸し。
それより怖いのが、マンションの階下への加害。

重力に従う動きで水が出るというのは、
なるほど、こうした無人の事故のリスクを伴う。
そういうことが幾多あったのだろう。
それで、向きを換えることを試みた。

実のところもっと理由があるのかもしれない。
しかし当初は、
手が汚れていたり石鹸だらけだったりしたとき、
押し下げて水を出すことが好都合と思われたはずだ。
それが、幾多の事故があって、変更したのではないか。

最初の設計のときには、
想定できなかったリスクが現実になると、
変更を迫られることになる。

想定外だったから、責任はない。
それも怪しいが、まだ分からないでもない。
だが、だからこそ下げて水を出すことをやめない、
という論理が成立するかどうかは、もっと怪しい。

なんだか、蛇口とは違う話のようになってきた。