車も長いこと乗っていると、
あちこちにガタがくる。
日ごろ順調に走っているようでも、
点検で引っかかるようになる。
「ベルトが切れそうです」
「タイヤの溝が……」

タイヤくらいは取り換えればよいが、
車の内部で部品交換となると、
かなり厄介なものも出てくる。
費用も手間もかかるが、
乗ろうとするならば、換えないわけにはゆかない。

なにせ、命がかかっている。

からだもそうなのだ、と気づく。
長いこと同じからだを使っていると、
あちこちにガタがくる。
日ごろ順調に生活しているようでも、
健診で引っかかるようになる。

いや、健診とは関係なしに、
症状が出てくることもあるわけで、
どうしたのだろうと病院に行くと、
「それはですね……」と病名が。

ああ、日ごろからメンテナンスをしておけば、と
車のようなことを言って済む問題でもない。
まして、
買い換えたり、廃車にしたりすることもできない。

パウロの「肉体のとげ」も、
何かそういう心境に近いのかしら、と
呑気に思っているくらいだから、
まだ深刻ではないのかもしれないが、
からだがまだ神殿と呼ばれるのならば、
ありがたいことかもしれない、と喜んでおきたい。