人は自分を正当化する。
金を動かせる立場の者は、
自分が興味をもたない分野の人に対しては
金を使うなと圧力をかけ、
いろいろテストしてみた末に、
やっぱりダメだね、と資金を減らす。
しかし、
自分の立場が不利になろうとすると、
自分のわがままを切り出して、
多額の費用をそのために使うことは平気なのだ。
自分が巻き返すチャンスだから、と
援助を乞うた人の求めた額の十倍以上の金をも、
簡単に使うように決めてしまう。
さすがに、これでは
敵に相手にさえされなくなる、ということは
頭になかったのだろうか。
多数の羊を有する金持ちが、
自分の羊を屠るのをもったいながったために、
家族同然に愛していた一匹の羊をもつ貧しい人の
その羊を強奪して屠った男がいるが、と
預言者ナタンは、ダビデ王に話した。
ダビデ王は、そんな男は死刑だと吠えた。
するとナタンは、
「それはあなたです」と指摘した。
ダビデは、誠実な部下ウリヤから、
その妻バテシェバを奪い、ウリヤを殺したのだ。
ダビデは、
自分のことが話されている、とは
気づかなかった。
権力者は、自分のやっている理不尽を知ろうとしない。
他人からは絞り取ることはしても。