月曜日、
息子と一緒にJRに乗った。
 
席が全部埋まり、
立っている客がちらほらというところだった。
私も息子も今乗り、立ったのだが、
本があるので退屈もしなかった。
 
次の駅で、
お年寄りの女性が乗ってきた。
見た目で言うと失礼かもしれないが、
70を下っているとは思えない。
 
しかし、誰も席を譲ろうとはしなかった。
若い人も近くにたくさんいた。
だが、寝たふりをしている。
「ふり」という言葉を使ったのは、
いずれ自分の降りる駅でさっと降りたからだ。
空いたところへ、
また若い人が座った。
 
「若い」もまた使いにくい言葉だが、
20代から40代くらいが予想される人だ。
 
電車は終点に着いた。
ついに、お年寄りのことを
誰も気にかけなかった。
 
果たして私が義人ぶって
声を出せばよかったのかどうか、
言わなかったことを自己非難はしないつもりだが、
もしかすると車内で
誰か替わってあげられませんか、と
叫べば良かったのか、と思わなくもない。
 
同様のこと、あるいはもっと
騒ぎまくるグループが優先席を占拠しているのも
見ることはあるのだが、
これは今週の月曜日だった。
そう。「敬老の日」であった。