知れ渡っている「常識」がすべて正しいわけではない。
だが、「常識とは違う」というふれこみが
たまたまその点をひとつ突くと、
その人の言う他のでたらめのほうが、
すべて真実であるかのように思われてしまう。
あるいは、その人が思わせようとしている。
 
そもそも根本が嘘であっても、
何かうわべにおいて鋭い指摘をひとつすれば、
その根本からすべてが真実だと思わせるのである。
 
政治や宗教ではこの方法が多く採られる。
本人は至って無邪気に、
自分が世界を救うという思い込みからするのが後者である。
これはたちが悪い。
確信犯なのでムキになる。
立て続けに主張を広め、
批判をすると裁判沙汰にすると脅すこともある。
やたら法運営に詳しい者が宗教や政治に出ると、
相手は尻込みしてしまうことにもなる。
それがまたつけ目であるわけだが、
これまたご本人はいたって無邪気である。
 
無邪気に権力への意志を確信し
実行する厚かましさのある人間は恐ろしい。