ついに、授業参観中、
一度も誰をも褒めることがなかった。
いや、でれでれおべっかを使うのがよいとも限らないのだが、
それにしても、できたことについては褒めてしかるべきだ。
しかもこの先生、
生徒が間違えるとすかさず追及する。
 
間違えた瞬間に複数回私は確かに聞いた。
「いいかげんなこと、言わない!」という鋭い叫び。
 
小学二年生の授業で言うことばではないだろう。
 
もちろん、厳しい言動が悪いなどとは私も思わない。
ただ、叱れば逆に褒めることもあるはずだし、
そのバランスの中で、
生徒は教師を信頼していく。
 
たしかに、甘くて何でも許す教師もまた、
子どもにはやがて不満となる。
でも、特に低学年の場合には、
萎縮させるよりは、褒めて伸ばす傾向が一般に強い。
びくびくさせ、
その厳しさで仲間をもまた監視するような性向にはしたくないはずだ。
 
細かなことはともかくとして、
答えを間違えたことを厳しく叱ることがあっても、
正解を出してもそれを肯定する気配が全くないのは異常である。
 
正解を出して当たり前。
まるで機械を扱っているようだ。
機械ならば、命令通りに動いて当然だし、
そうならなければ、何故だと怒ることもあるだろう。
この先生が児童に対している姿勢は、
まさにそれなのだ。
 
まるで、間違えたら、
日頃の自分の指導ができていないと見られるとでも思うのか、
ちょとした勘違いにも激しく反応するのだったが、
少し笑顔を見せて、「あれ、だったらなんだかおかしいね」
などと誘導するくらいの余裕はなかったのだろうか。
 
まるで軍隊か、あるいは
機械を操作しているか、そんな教室だった。
だが、私はやはりそれは「教育」とは違うと確信している。