あるコラムに、
「どうして『体育の日』と謂い、
 『スポーツの日』ではないのだろうか」
とあった。
 
そして恒例の、体力調査が発表されるのもこの時期。
運動環境が減少する昨今の子どもは
体力的に以前と比較にならないくらい
運動量能力が劣っていることが懸念されている。
 
歩かず、車に乗せると、
それだけでやはり体力、能力は落ちるだろう。
目に見えている。
中には、そんなことないぞ、という子もいるのだが、
全体的な数字となれば、悪化は否めない。
 
今回脚光を浴びているのが、
「部活経験者」だ。
運動部活動を経験していた人は、
今の規準でだが、20年も若い体力を保持している、とか。
 
このことで、部活動が推奨されることを、
私は懸念する。
 
体力をつけるために、部活動をしよう。
必ず、こういうキャンペーンが始まるからだ。
 
統計の数字は
解釈により、どうとでも活用できるのである。
 
「ハゲの人は長生きする」
おお、だったらハゲになろう、などというように。
逆である。
長生きしているうちに、禿げてくる人がいるのであり、
若死にした人にハゲは少ない、という自然現象がある。
ハゲであるから長生きするのではない。
 
体力に著しい問題がある子、
そもそも運動などできないような状態の子、
こうした人はそもそも運動部に入ることができない。
運動部に入ることのできる子は、
そもそもが、体力的に優れているケースが比較的多いはずである。
 
運動能力のある子が運動部に入るのが自然な流れである。
50m走10秒の子が、
運動部に入ったら6秒になるというわけではない。
 
論理的には、AならばBである、という命題の逆を
真理と見なしてしまう誤謬であると簡単に説明できる。
だのに、世間はこうした単純な誤謬に染まってしまう。
 
報道する者も、
それを無批判に広めているのだから責任は重い。
デマを真実だと折り紙つけて宣伝している。
文部科学省の発表に、どうして註釈を加えないのだろうか。