特別な日付の日である。
十年前のこの日、
ショッキングな映像が
幾度も画面に現れた。
あの夜の驚きは、記憶から消えない。
ニューヨーク、そしてアメリカの誇りでもあった
世界貿易センタービルが炎上、崩壊した。
航空機を使うという前代未聞のテロによるものであった。
設計上、ビルはそこまで破壊されないはずだったが、
ジェット燃料による火災が事態を変えたのだろうか。
これも想定外だということだったのだろうか。
高い塔を築いて自らを誇示した人間たちは、
言葉を混乱させられて、
世界各地に散らばった。
旧約聖書・創世記のバベルの塔の場面である。
国威の象徴であるかのように、
健在も高い塔や建物が築かれる。
単純にそれを高慢だなどと偉そうに言うつもりはない。
現実の建築物でなく、
私たちは精神的に
十分神に負けないような塔を
いくらでも建設しているからだ。
他方、今日は半年前のあの
生々しい映像を思い返してしまう日にもなる。
同じ11日、しかも半年を刻むというのが、
なんとも因縁めいているかのように見える。
こちらは、現に困窮の中にいる多くの人を抱えている。
さらに、原子力発電所事故という、
その時だけで済まない長期にわたる苦難を
何万もの人に負わせてしまっている。
先行きが見えない。
国内全地で、
電力の減少を覚悟することになった。
電気に頼っていた日常を反省する機会にもなったが、
産業と経済においては痛手であった。
もとより、
経済的繁栄とは何かという反省も与えてくれはしたが、
豊かな安楽な生活を享受していたところから
離れざるをえなくなったことで、
人の考えも分かれてくるものがあった。
人間、そういうのが当然なのだ、と理解するか、
今までできたことができないのは面白くねえな、と呟くかだ。
だが、とにかく半年の間、
亡くなった人への思いや、また
自分を責める思いに苛まれるばかりであったり、
気の毒な生活を強いられたりした人々が、
まだ先行き見えない中で
同じことをくり返していかなければならないであろうことを思うと、
安易に慰めの言葉をかけるなど、できないことを痛感する。
傍から見る者が、
「希望を」などと簡単には言えないのだ。
祈ることはできる。
だが、祈ることしかできない。
特別な日付のこの日に、
私たちは神を礼拝している。
神から、何かを聞こうとしている。
十年前のこの日、
ショッキングな映像が
幾度も画面に現れた。
あの夜の驚きは、記憶から消えない。
ニューヨーク、そしてアメリカの誇りでもあった
世界貿易センタービルが炎上、崩壊した。
航空機を使うという前代未聞のテロによるものであった。
設計上、ビルはそこまで破壊されないはずだったが、
ジェット燃料による火災が事態を変えたのだろうか。
これも想定外だということだったのだろうか。
高い塔を築いて自らを誇示した人間たちは、
言葉を混乱させられて、
世界各地に散らばった。
旧約聖書・創世記のバベルの塔の場面である。
国威の象徴であるかのように、
健在も高い塔や建物が築かれる。
単純にそれを高慢だなどと偉そうに言うつもりはない。
現実の建築物でなく、
私たちは精神的に
十分神に負けないような塔を
いくらでも建設しているからだ。
他方、今日は半年前のあの
生々しい映像を思い返してしまう日にもなる。
同じ11日、しかも半年を刻むというのが、
なんとも因縁めいているかのように見える。
こちらは、現に困窮の中にいる多くの人を抱えている。
さらに、原子力発電所事故という、
その時だけで済まない長期にわたる苦難を
何万もの人に負わせてしまっている。
先行きが見えない。
国内全地で、
電力の減少を覚悟することになった。
電気に頼っていた日常を反省する機会にもなったが、
産業と経済においては痛手であった。
もとより、
経済的繁栄とは何かという反省も与えてくれはしたが、
豊かな安楽な生活を享受していたところから
離れざるをえなくなったことで、
人の考えも分かれてくるものがあった。
人間、そういうのが当然なのだ、と理解するか、
今までできたことができないのは面白くねえな、と呟くかだ。
だが、とにかく半年の間、
亡くなった人への思いや、また
自分を責める思いに苛まれるばかりであったり、
気の毒な生活を強いられたりした人々が、
まだ先行き見えない中で
同じことをくり返していかなければならないであろうことを思うと、
安易に慰めの言葉をかけるなど、できないことを痛感する。
傍から見る者が、
「希望を」などと簡単には言えないのだ。
祈ることはできる。
だが、祈ることしかできない。
特別な日付のこの日に、
私たちは神を礼拝している。
神から、何かを聞こうとしている。