インターネットで、ふと、
懐かしいアニメにまた触れた。
「めぞん一刻」だ。
 
原作のマンガが好きだった。
女性の作家によるものであるせいか、
男性の描きがちな妄想通りのストーリーではなく、
その男性の妄想をちゃんと理解して
一途な思いを貫くものが、
なんだか素敵だった。
 
そこには、非現実的なものは少しもなかった。
現実には起こらないであろうことが当然多く、
一刻館のような時代遅れの奇妙な人間模様などは
現実にあるとはすでに期待できないものではあったが、
それでも、非現実的なものではなかったと断言できる。
 
そのサイトには、
訪問者の感想も載せられていた。
 
――泣いてしまいました。
――まだ、自分の中に純粋なものがあった、と分かり
  ほっとしたような気がします。
 
そして、あのころのアニメはよかったな、などとも。
 
ああ、やっぱりそんなふうに思う人も多いんだ、と
私もまた、ほっとした。
 
(続く)