パソコンが速く動くようになった。
メモリだけで前の8倍である。
しかも、デュアルコアだから、
アップデートの最中でも仕事ができる。
たとえ重くなってきたとしても、
再起動の時間自体が驚くほど速い。
ニュースを集めるにしても、
新しいSleipnirで、一気に
「お気に入りグループ」として
登録した全サイトを開くことができる。
タブを次々めくるだけで、ニュースを見ていける。
さらに、マウスゼスチュアで、
コピーなども軽々とこなしていけるため、
実に快適に作業が進む。
もちろん、ソフトウェアの起動もべらぼうに速い。
これだけ好条件が整うと、
夜中の作業にしても、あっという間に終わるから、
睡眠時間がもっととれるようになる、と
私も期待していた。
が、
期待通りにはならなかった。
なんやかんやとすることが増えてしまう。
このあたり、ミステリーである。
電化製品が調うと、家事が楽になる、と誰もが思ったことだろう。
だが、よけいにやることが増えて、
必ずしも楽になるというわけではなかったのが実情で、
不思議なことだと思われたわけだが、
私のパソコンに関してもまさにそのようなものであった。
持っているものはさらに与えられる。
聖書の逆説は、実のところ当たり前の真実ではないかと思えてくる。
早く済めば楽になる、というのは
私たちの勘違いに基づく安易な計算による思いこみではなかったか、と。
案外、人間の常識というものも、
そのようなものであるかもしれない。
真実は、私たちの思惑の外にある、とさえ思えてくる。
しかし、同じ時間が与えられたときに、
以前よりも多くの仕事ができている可能性はある。
文明は、その原理で発展してきたのかもしれない。