聞いた話だが、
戦争を起こす方向に動く層というのがあるという。
この社会で恵まれた思いを抱くことができず、
不満ばかりもっている多数の人々なのだそうだ。
 
まともに生きていてもつまらないし、埒があかない。
戦争をしても失うものがないし、
いっそのこと戦争で秩序が一変したならば、
もしかすると良い立場になれるかもしれない、と期待して。
 
だが、それは多数過ぎて、
その思惑どおりにはうまくいかないものだ。
むしろ、こうした層を計算して利用する上層の者たちが問題であろう。
 
ほんの一握りの上層部が、
こうした群衆に体制維持を支持させるように仕向ける。
自分たちは安全なところに第一に動いておき、
危険なところには、
言うことをきくしもべたちをいくらでももっている。
 
結局、利用されるだけなのだ。
それなのに、よく考えもしないで熱情だけで行動するとなると、
自分の首を絞めるだけとなるのだが、
そのことにさえ、気づかないし、気づこうともしない。
 
古来、どの社会ももっていたこの性格が、
そんなに急に変わるはずもない。
教育が普及したにせよ、
そう変わってはいないような気が、残念ながら、する。