大きなニュースになったのは、
彼がCMや、それから公的な取り組みの広告塔でもあったせいだろう。
SMAPの草彅剛の、失敗。
 
全裸で公園に座っていて、
酔っぱらって何やら叫んでいたとのこと。
騒いで迷惑なのはあるが、
罪状そのものは大したものではないし、
反社会的に制裁を加えるというものでもない。
 
草彅剛のやったことを擁護するつもりはないが、
着ていたものをまとめて置いていたというのも、
何か健気である。
プライバシーのない人生を長く送っている中で、
発散する場を許されなかったことも、気の毒だ。
 
特殊な立場でストレス発散もままならぬ中で、
泥酔した末での醜態であったことで、
人の弱さを痛感させられる。
夜騒がれて近所の人は迷惑だったことだろうが、
その場限りのことでしかなかった。
彼を恨んでいる、というほどの人はあまりいないだろう。
 
だからたぶん問題は、
彼のことをイメージ広告として採用していた
企業や、そして政府である。
 
ここで、正義の味方がテレビに映った。
鳩山邦夫総務大臣である。
めちゃくちゃ怒っており、許せない、という。
彼が自分が担当する地デジ推進の看板だったからである。
それはもう、
どんな殺人犯よりも許せないというほどの怒りようであった。
自分が正論を吐いているという自信なのだろう。
 
「事実だとすればめちゃくちゃな怒りを感じる。
 だいたい総務省は何でそんなのを
 イメージキャラクターに選んだんだということにもなる。
 最低の人間としか思えない」(asahi.com)
 
自分のメンツのことしか気にかけていないようだ。
鳩山邦夫氏、
これまでにどんな発言(失言? 否確信犯暴言)をし、
どんな思想をもっているか、
人々はよく知っている。
 
文部大臣時代のその「正義」によって、
どれほど教育現場が混乱したのか、そして今も混乱しているのか、
自分を最高と信じて憚らない人には分かるまい。
 
この人、もっと怒る相手が、
身近なところにいるんじゃないだろうか。
世界に醜態を晒したお仲間もそうだが、
もしかすると、
自分自身のことを怒ることだけは、
決してすまいと心に誓っているのかもしれない。



(追記)
鳩山氏の事務所では
「『最低の人間』という言葉が独り歩きしてしまった。
 草なぎ容疑者が最低という意味ではなく、
 その行為が最低という意味で使ったのだと思う」と説明している。(スポーツ報知)
 
この事務所の日本語感覚を疑う。
どこをどう理解すれば、
そんな意味で使えるのか。
それとも、政治用語は、特殊なのか。
「善処します」が「何もしません」という意味であるように。