先日のことだが、偶々国会中継をテレビで見たときに、
耳にぴんと聞こえる質問があった。
麻生総理に対して、
それは本当ですか?
そう尋ねる質問そのものは、
殊更に厳しい質問であるとは言えない。
だが、こんな付け加えがあったのだ。
「あなたは、クリスチャンですね。
神に誓って、そうだと言えますか?」
押し黙った麻生総理は、
言葉をいつになく慎重に選んで、
条件付きのような返答をした。
精一杯の真実であったのかもしれない。
ある意味で、これは政治の場においては、
卑怯な質問であった、とも言える。
国会の場では、
誰もが真底の真実を語っているとは言えない。
それが政治というものだ。
そこへ、信仰の信条を責めて、真実を言わせようとしたのだ。
では、質問する側は、真実なのか?
そういう反撃ができないのであり、フェアではない。
質問を受ける側だけに、誓約を強いる方法であるわけで、
それを察したのか、野次も一瞬消えた。
「あなたは仏教徒ですね。
仏に誓って言えますか」
こんな質問は、およそ考えられないであろう。
政治には、権謀術数が必要である。
道徳で政治を行うとき、
国民や国が守れなくなる虞があることは、
この質問者も分かっているはずだ。
それを、敢えてやったという点に、私は怖いものを感じた。
いずれ、
このような問い詰め方で、
政治に従わせる力が幅を聞かせるのではないのか。
もちろん、クリスチャンとしても、
神に従うとか誠実であるとか、
それぞれに聖書からの使命が与えられているべきで、
こうした事態に信の立場から答えなければならないことはありうるし、
福音書にもそうしたときのことが予告されている。
しかし、これは一種の
信教の自由に対する攻撃である、とも私は感じた。
公明党も、そのあたり、困るのではないか。
その名前は、公明正大であるとのことだが、
それを貫くならば、こうして与党にいることは難しいだろう。
さらに、これが何の話題にも上っていないところが、
私はむしろ恐ろしいとも思う。
なんら問題視する人が、いないのだ。