世間というものが、滅びつつあるのかもしれない。
人からの距離に基づく社会構成が図示されている本があった。
甘えられる身近な存在と同時に、全く関係のない他人に対しては、
人は遠慮などしないそうだ。
しかし、その中間にある、身内でも他人でもない存在に対しては、
恥ずかしい感情が起こるのだという。
それを世間と呼んでもよいだろう。
そこに作用するのが、日本的倫理である。
日本の道徳は、一般原理ではなく、
そうした世間に対する心得を形にしたものにすぎない。
その道徳なるものが壊れてきたことを、
どうしても、「戦後民主主義」のせいにしたい人々がいる。
それのせいで、若者の犯罪が増えた、などと、
データ的に明らかに虚偽であることを主張したりしながら。
それはともかく、傍若無人な電車内の風景を連日見るうちに、
世間というものが滅びつつある様を見出してしまったような
寒い気持ちがするのであった。
人からの距離に基づく社会構成が図示されている本があった。
甘えられる身近な存在と同時に、全く関係のない他人に対しては、
人は遠慮などしないそうだ。
しかし、その中間にある、身内でも他人でもない存在に対しては、
恥ずかしい感情が起こるのだという。
それを世間と呼んでもよいだろう。
そこに作用するのが、日本的倫理である。
日本の道徳は、一般原理ではなく、
そうした世間に対する心得を形にしたものにすぎない。
その道徳なるものが壊れてきたことを、
どうしても、「戦後民主主義」のせいにしたい人々がいる。
それのせいで、若者の犯罪が増えた、などと、
データ的に明らかに虚偽であることを主張したりしながら。
それはともかく、傍若無人な電車内の風景を連日見るうちに、
世間というものが滅びつつある様を見出してしまったような
寒い気持ちがするのであった。