芥川龍之介の遺書が見出されたという。
この手のものは、発見そのものが報道時ではなくて、
かなり以前からそれが分かっている中で、
その真性や歴史的価値などを
かなりに念入りに調べた上で、ようやく世間に発表となるものだ。
それにしても、ファンとしては聞き逃せないニュースであった。
子どもたちもひとかどの人物となった。
幼くして父親を
自殺という形で失ったのに、である。
それは大きなショックであったことだろうと思う。
奥さんにしても、
曲がった伝えられ方をしているように感じるが、
悲しくて辛いことこの上なかっただろう。
龍之介は、聖書をひもといていた。
理知的な彼が惹かれるものがあったのだろう。
いわゆる善きサマリヤ人の譬えについての
彼の見解がたしか伝えられている。これは珠玉だ、と。
死の床にも置かれていたという聖書。
それは救いにならなかったのだろうか、なったのだろうか。
悩みが深くなると、賢い人は、
自分が選ぶ死という道が、
いかに正当であるかを証拠立てようとすることがある。
生きることが如何に筋違いであり、
死ぬことが如何に正しい選択であるか、を説くのだ。
大学のときの同級生に、いた。
まさに、そのようなことを考察し、
卒業論文に書いていた。
彼は就職した。
しかし、一年余り経ってからだったろうか、
その信念通り、自殺した。
そればかりではない。
お世話になった教授にも、いた。
文学の上での関心が、当然
芥川の遺書には向けられる。
だがまた、ひとしきり落ち着いたならば、
自ら死を正当化していく営みというものの分析にも、
どなたか立ち上がって戴きたいものだと思う。
この手のものは、発見そのものが報道時ではなくて、
かなり以前からそれが分かっている中で、
その真性や歴史的価値などを
かなりに念入りに調べた上で、ようやく世間に発表となるものだ。
それにしても、ファンとしては聞き逃せないニュースであった。
子どもたちもひとかどの人物となった。
幼くして父親を
自殺という形で失ったのに、である。
それは大きなショックであったことだろうと思う。
奥さんにしても、
曲がった伝えられ方をしているように感じるが、
悲しくて辛いことこの上なかっただろう。
龍之介は、聖書をひもといていた。
理知的な彼が惹かれるものがあったのだろう。
いわゆる善きサマリヤ人の譬えについての
彼の見解がたしか伝えられている。これは珠玉だ、と。
死の床にも置かれていたという聖書。
それは救いにならなかったのだろうか、なったのだろうか。
悩みが深くなると、賢い人は、
自分が選ぶ死という道が、
いかに正当であるかを証拠立てようとすることがある。
生きることが如何に筋違いであり、
死ぬことが如何に正しい選択であるか、を説くのだ。
大学のときの同級生に、いた。
まさに、そのようなことを考察し、
卒業論文に書いていた。
彼は就職した。
しかし、一年余り経ってからだったろうか、
その信念通り、自殺した。
そればかりではない。
お世話になった教授にも、いた。
文学の上での関心が、当然
芥川の遺書には向けられる。
だがまた、ひとしきり落ち着いたならば、
自ら死を正当化していく営みというものの分析にも、
どなたか立ち上がって戴きたいものだと思う。