井上陽水
さだまさし
中島みゆき

ふとラジオで耳にすると、
しみじみと味わうものを覚える。

時にヒットすることがあるが、
歌番組としては概して地味である。

メロディもさることながら、
その詞には力がある。

こうした歌の良さを理解する人は少なくないが、
マスの力にはならない。
歌番組やリクエスト番組に力を入れるマスは、
やはり若い世代である。
どうしても、アイドル歌手や若いバンドに注目が走りがちだ。

近年、
聴かせどころをもつ若い女性ボーカル歌手も売れている。
若い人々も、案外しっとりとした曲や歌詞に
心を傾けるものだなと感心する思いもする。

必ずしも、10代20代が支援しているのではない、とも聞く。
30代女性の強力なバックアップがあって
売れているということも多々あるようである。

東海林太郎や村田英雄、市丸などといった歌い手
あるいはもちろん美空ひばりもだろうか、
人々が愛していた時代があった。
懐メロ番組などと称して、
そうした人が歌うテレビ番組を小さい頃に見たとき、
歌の内容が理解できないせいもあるが、
なんて古い感覚なのだろうと思ったこともあった。

今若い世代も、
私たちの世代の歌に共感することがあるようだ。
リバイバルソングとして受け容れられているせいもあるし、
何よりも空気そのものが一変しているわけではない。
同じコード進行もあるわけで、
たんに若干リズムが穏やかで取りやすいという感じがあるだろうか。

まあ、そんなことは音楽評論家のプロにお任せしよう。
素人の感想など、本質に達しているわけがないのだ。

ただ、教会でもう高齢の部類に入るような方々が、
案外、ギター片手に歌ったフォークソング調の賛美の歌を
喜んで歌ってくださるという時代になったことを
最近よく感じている。
案外、演歌調の賛美歌があってもよいのではないか、と
私は思うものであるが、
もはやそういうものを好む世代でもなくなったのかもしれない。

クラシック調の賛美歌は、それはそれでいい。
だが、たんにそれだけで終わりとなると、
まるで能や歌舞伎を毎週やっているような感覚で、
礼拝が行われていることになってしまうかもしれない。

文語が解されなくなっていくのは、個人的には寂しいが、
口語の深い味わいができる歌詞がつくられていくなら、
教会の音楽もまた魅力的になっていくのではないか、とも思う。