食育に関する本を複数見た。
食は大切なのだと改めて感じた。

犯行に至る一週間の食事を調べると、
栄養的にひじょうによろしくない傾向がある、という話を
昔、聞いたことがある。
冗談ではないのだが、それが本当なら、
現代人の誰もが、いつ犯行に至ってもおかしくないことになる。

食は、からだをつくる。
否、思考を司る脳の活動をも支えるのであるから、
思想をつくると言ってもよいかもしれない。

だのに、あまりにも異常なものを「普通」と感じたまま
毎日を送っているとすれば、実に危ないことだ。
そして、それは誰しも例外ではない。

こういう背景については、おそらく多くの人が不安を感じているのだろう。
潜在的にかもしれないが、自分の食生活はよくない、と思っている。
だからこそ、健康情報番組の言うことを、ほいほいと聞いてしまうのだ。
自分が食生活について的確な知識とポリシーをもって実践しているならば、
○○がいい、などという安易な宣伝に、揺れるはずがないではないか。

こうして、ふと考えた。
我が家では、「あるある」に振り回されるようなことはなかった。
子どもたちも、健康である。
学校を殆ど休みもしないし、苛つくようなふうでもない。
朝からフルーツ満載といった食卓ではないのだが、
ことさらに食生活の不安は見られない。

今年のような暖冬でも、寒い冬でも、
オイルヒーターの設定温度はいつも16度。
ヒーターのそばにくっついていないと寒々とするような温度であるが、
そんな家でも風邪をひかない。
受験生は、ついに自室のストーブもほとんどつけることがなかったが、
健康に過ごせた。
食生活による、基礎体力の賜だと思う。

これは、母親の日々の苦労が大きい。
海草や茸を欠く日はない。
油ものに頼らず、煮付けや酢の物などがふんだんに取り入れられる。
比較的魚が多い。

妻は、「老人食みたいでしょ」と苦笑いをする。
とんでもない。
殆ど手作りで、これだけの配慮をして毎日食事を続けているのだ。
その苦労によって、家族の健康が支えられているに違いない。

食材は、哀しいくらい安いものだ。
高級素材などは、どこにもない。
輸入の○○は不安、などと言われれば、その値が下がるので買う。
もちろん、危険度の高いものについては見向きもしない。
どの食材でも、添加物や農薬など、さして信じられるものでない点では
変わりがないとするのだ。
しかし、からだに入ってくる栄養素については、
要するに何を食べたか、どう食べたか、などが直接大きく影響する。
これは、気遣うことによって、大きく変わってくる事柄である。

食を、ひいては命を支えるものは、
人の心がけにあったのだ。
改めて、妻に感謝したい。