幼稚園への送り迎えは、
専ら私が担当している。
仕事の時間帯を考えると、
それは当然のことである。

そもそも十年前であっても、
私は同様に幼稚園に子どもを送り迎えしていた。
あのころは、私は実に目立った。
男親が幼稚園に子どもと共に来るというのは、
殆ど父子家庭としか考えられないような雰囲気があった。

あれから十年。
今、毎日、男親を必ず見るようになった。
いつも男親だというふうに固定しているのではないようだ。
自営業であったり、休日であったりするのかもしれない。
週のうちの何度かでも、男親が現れるわけで、
それが複数あるがゆえに、
私のほかにもきっと誰か男親が来ることになるのだ。

もちろん、祖父が送ってくるというパターンもある。
また、父親が送るのも、もしかすると、
母親が妊娠中などの理由があるケースがあるかもしれない。

だが、私はやはり
隔世の感を抱く。

もしかすると、私が毎日来ているがゆえに、
「毎日送っているパパがいるのよ。だから……」と
どこかのパパさんが背中を押されているのかもしれない。

あまり詮索しないようにしよう。

入園式のときにも、若いパパがやたら多かった。
土曜日だったせいもあるのだろうか。
式の最中もぺちゃくちゃ喋り続ける二人の父親がいて、
これには閉口したが、
その点もママさんたちの役割をしっかり引き継いでいるのだろうか。

そう言えば、幼稚園も「母の会」という呼称をなくしているかと思う。
いろいろな事情のある人もいるだろうが、
母子のみの幼稚園という固定観念にとらわれないのは、
悪いことではあるまい。

でも、教諭は女性ばかりだ。
どうしてなんだろう。
『めぞん一刻』の五代くんは、
二十年経ってもまだ珍しい存在なのかもしれない。