「レジにて二割引」
店内の表示。
四歳のわが子は、「レジにて」は読める。
「『レジにて』って、なに?」と尋ねた。

こちらは表示を見ていないので、
何のことか分からなかった。
ためらっていると、彼が言う。
片手を差し出して、「レジに、手を出すんでしょう」
そんなことを言った。

ふふふ。ちょっと笑えた。

六年生にこの話をする。
六年生は、笑う。
では、六年生に問う。
「ともなって」とはどういう意味なのか。
その時間の学習に出てきたのだ。

六年生の顔がかたまる。

――友だちになること。

それでは、「レジに手」と同じだ。
単語の切れ目が明らかにされない日本語は、
ときにこんなふうに言葉が通じないことがある。

案外、普段の会話の言葉そのものが、
誤解されたままになっていることが、多いのかもしれない。
そもそも、言葉でなにもかもが伝わる、と考えるほうが、
無理なのではないだろうか。