福岡市にある中村学園大学のニュースが流れた。
中国に、食の安全をはかるために必要な人材を育てるため、
大学設置を協力しよう、というのである。

中村学園大学には、栄養科学部がある。
というより、そこがメインでウリの大学である。
そこから関連して、食物全般や流通、保育などの研究部門も設置されている。

いのちを育むために、
大切なはたらきをなしている。

中国製のオモチャや食料品などで、
安全面でうなずけないものが世界に出ている。
わざわざ「中国産ではない」とのラベルを貼って
商品を売っている国もあるという。

安かろう悪かろうの日本製のことを言われたのも、
さほど昔の話ではない。

北京五輪では、
ついにマラソンの世界最高記録保持者が、
中国の大気汚染を懸念して、
マラソンは走らない、とまで発表している。

そこで、ただ一方的に中国を非難する声もある。
殆ど偏見に等しいような言い方で、
すべての悪が中国にあるかのような論評をする新聞もある。
新聞にあることは全部正しいかと思いこむものだから、
それに同調して、さんざんなことを合唱する人々がいる。

逆に中国のほうでもそうだ。
餃子事件では、中国のネットでは
一方的に日本を攻撃しているともいう。
伝えられている情報により、群衆は一方の秤にどっと載っていく。

中村学園大学のニュースを聞いて、
私は目頭が熱くなった。
批判をすることが大切なこともあるが、
それだけでは何も始まらない。
身を挺するようにして、
相手がこれ以上破綻しないように、
助けていこうとする姿勢のように見えたのだ。

もちろんそれは、世界的に見て経済や生命を助けることにつながる。
しかしさしあたり、この大学設置は、
知恵や知識を育てることで相手の立ち直りを願っている行為と見なされよう。

こうした助けに、中国も応じているようだが、
人間の中には、意固地になって、
こうした助けを受けず、我を通す人もいる。
そうなると、本当に「救いようがない」ことになる。

今日、福岡県の公立高校の入学選抜試験が行われる。
夢をもって、高校の門を叩く生徒たち。
その希望が叶ってほしいと願うが、
現実には全員がそうというわけにはゆかない。
だが、この大学のように、
心ある学びの場は、いくらでもある。
学問とともに、その精神を宿してほしいし、
世の中には、目立たないにしても、
そうした見本は、いくらでもあることを、伝えたい。