JRの中吊り広告に、JT(紛らわしいなぁ)の意見広告があった。この広告は、全JRが協力して制作している。
 例の、タバコを吸うマナーについての、シンプルな配色の広告である。英語をふんだんに取り入れ、分かりにくくしてある。

景色がいちばん
いい場所に、
スタンド灰皿はない。

優しい非喫煙者は思うかもしれない。
「そうよ。いい眺めを見たいのだったら、タバコなんか吸わないことね」

お気に入りを見つけたら、
ケータイ灰皿は、
荷物ではなくなる。

優しい非喫煙者は思うかもしれない。
「そうね。面倒くさがらずに、灰皿くらい使って、街を汚さないようにしなきゃ」

でも、私は、優しくない。
これらのコピーが、一枚の吊り広告の左と右に書いてあるのを見ているからだ。
ここから導かれる結論は、何だろうか。

景色がいちばんいい場所に、スタンド灰皿はない。
お気に入りを見つけたら、ケータイ灰皿は、荷物ではなくなる。

喫煙者は、こう思うことだろう。
「そうだ。ケータイ灰皿を買えば、いい眺めを見られるのだ」

かくして、タバコの煙は、吸わない人を名勝地から追い出すことになる。