ミートホープなる北海道の食肉会社の非道については
なんの弁護もできなくなりつつあるが、
どれほどひどいことかについては、まだあまり強調されていないことがある。
牛肉だからということで、信頼して口にしていた。
ところが実は豚肉であったという。
それだけのことだ、という人もいる一方で、
自分が豚肉を食べていたということが分かった時点で、
死にたくなるほどショックを受ける人々が、世界にはたくさんいることである。
2001年、インドネシアで、味の素事件というのがあった。
味の素の製造に、豚を原料とする酵素を用いていたというのである。
味の素の原料に豚の成分を使っていたというのではない。
発酵菌のための栄養源を作るときに、
その触媒として、豚の酵素が使われていたに過ぎない。
しかしそれでも、イスラムの指導者は当時
「口に入る物に豚の成分を使っていたことは極めて重大。
話し合いで解決できる問題ではない」と怒りを露わにした。
人々は「味の素はイスラム社会をだました」と抗議した。
もちろん、今回のコロッケは
「ハラル」と呼ばれる、豚肉非試用の表示・認証を付けていたわけではないから、
実際に口にしたイスラムの方がいたかどうかは定かでない。
が、日本の品を――しかも信頼おける店で販売されているのだから――信用して
口にしていた人がいないとは言い切れない。
豚を騙して食べさせたあの社長は、イスラムの人に死ねと言ったに等しい。
まさにこれは、生死の問題なのである。
あの社長も、自分がもし知らずして
ネコの肉や野犬の肉を食べさせられていたとしたら、
いくらかは気分が悪くなることだろう。
だが、世界の三分の一の人は、気分が悪くなるどころの話ではないのだ。
イスラムやユダヤの人々でなければ、
ただ「騙された」で済むことであったとしても、
戒律としてそれを厳格に守っている人々にとっては、
これはいわば精神的な殺人行為である。
豚を禁じている人々がこの世にいることを知らないということは
あの社長にしても、ありえないことだろう。
もちろん、そんなことをどうでもいいとしか考えていないからこそ
できたことなのであるが、
味の素の一件でもイスラム世界を揺るがす大事件として報道されたのだ。
あれは、豚の成分そのものが入っていたわけではない、ということで
なんとか会社が潰されずに済んだのであった。
牛肉と偽って実は全部豚肉であったという今回の場合、
ミートホープのしたことは、味の素の比ではない。
分かっていないのは本人だけではあるが、
こうしたことをもっと報道側も強調しないと、
日本は、世界の三分の一を敵に回すことになるかもしれない。
というのは、行政側が、
あれは豚肉であるという訴えを知りつつ一年間も放置しておいたのである。
こうなると、行政が、イスラムやユダヤをバカにしたということにもなる。
日本はもう外交ができなくなる。
なんの弁護もできなくなりつつあるが、
どれほどひどいことかについては、まだあまり強調されていないことがある。
牛肉だからということで、信頼して口にしていた。
ところが実は豚肉であったという。
それだけのことだ、という人もいる一方で、
自分が豚肉を食べていたということが分かった時点で、
死にたくなるほどショックを受ける人々が、世界にはたくさんいることである。
2001年、インドネシアで、味の素事件というのがあった。
味の素の製造に、豚を原料とする酵素を用いていたというのである。
味の素の原料に豚の成分を使っていたというのではない。
発酵菌のための栄養源を作るときに、
その触媒として、豚の酵素が使われていたに過ぎない。
しかしそれでも、イスラムの指導者は当時
「口に入る物に豚の成分を使っていたことは極めて重大。
話し合いで解決できる問題ではない」と怒りを露わにした。
人々は「味の素はイスラム社会をだました」と抗議した。
もちろん、今回のコロッケは
「ハラル」と呼ばれる、豚肉非試用の表示・認証を付けていたわけではないから、
実際に口にしたイスラムの方がいたかどうかは定かでない。
が、日本の品を――しかも信頼おける店で販売されているのだから――信用して
口にしていた人がいないとは言い切れない。
豚を騙して食べさせたあの社長は、イスラムの人に死ねと言ったに等しい。
まさにこれは、生死の問題なのである。
あの社長も、自分がもし知らずして
ネコの肉や野犬の肉を食べさせられていたとしたら、
いくらかは気分が悪くなることだろう。
だが、世界の三分の一の人は、気分が悪くなるどころの話ではないのだ。
イスラムやユダヤの人々でなければ、
ただ「騙された」で済むことであったとしても、
戒律としてそれを厳格に守っている人々にとっては、
これはいわば精神的な殺人行為である。
豚を禁じている人々がこの世にいることを知らないということは
あの社長にしても、ありえないことだろう。
もちろん、そんなことをどうでもいいとしか考えていないからこそ
できたことなのであるが、
味の素の一件でもイスラム世界を揺るがす大事件として報道されたのだ。
あれは、豚の成分そのものが入っていたわけではない、ということで
なんとか会社が潰されずに済んだのであった。
牛肉と偽って実は全部豚肉であったという今回の場合、
ミートホープのしたことは、味の素の比ではない。
分かっていないのは本人だけではあるが、
こうしたことをもっと報道側も強調しないと、
日本は、世界の三分の一を敵に回すことになるかもしれない。
というのは、行政側が、
あれは豚肉であるという訴えを知りつつ一年間も放置しておいたのである。
こうなると、行政が、イスラムやユダヤをバカにしたということにもなる。
日本はもう外交ができなくなる。