上半期ダート競馬の大一番・帝王賞。今年は本格的なダート競馬新体制に入り、3歳ダート三冠のみならず、古馬路線にもそれなりの変更がありました。その中でも1995年の交流元年以前よりJRA所属馬を招待して実施されて来た帝王賞は例年と変わらず上半期の総決算で、新たに時期変更となった川崎記念、名古屋グランプリなどがステップ競走の位置付けになりました。古馬のウシュバテソーロや3歳のフォーエバーヤングなどの海外での活躍を見ると、日本のダート界もいよいよ世界レベルに来たと実感しますね。今年も全体的にはJRA勢優勢の見立てですが、地方勢もライトウォーリア、サヨノネイチヤと楽しみな馬が出走し、好レースが期待出来そうです。
◎4サヨノネイチヤ(大井)
重賞3勝を含む通算14戦12勝2着2回、大井生え抜きのスター候補がいよいよ地元JpnⅠに登場。昨年12月の勝島王冠では後の川崎記念を優勝するJpnⅠホース・ライトウォーリアをハナ差退けて重賞初制覇。続くブリリアントカップもインから抜け、直線ヨレながらも休み明けを全く感じさせない走りで快勝。前走の大井記念は自分の形に持ち込んだ2着馬を射程に入れ、直線きっちり交わし着差以上の完勝。2走前の走りからもまだまだ奥がありそうで、時計面以上の可能性を感じさせる馬。JRA勢相手のJpnⅠでも期待大。
○8ウィルソンテソーロ(JRA)
今年初戦のフェブラリーステークスはマイルの距離というより、先行勢に厳しいペースを番手からレースを進めた結果8着。前走のドバイワールドカップは衰えないスピードで楽勝した勝ち馬は強過ぎたが、自身は後方から渋とい脚を使い4着と健闘。今回は帰国初戦になるが5月下旬からここを目標にしっかり乗り込まれ良い状態でレースを迎えれそう。逃げ・差し自在の脚質で位置取りに注文が付かないし大井コースも経験済み。相手なりに走れる面もあるのでここでも上位に顔を出して来るだろう。
▲5ノットゥルノ(JRA)
ジャパンダートダービー優勝馬。しばらく勝ち星から遠ざかっていたが、今年は3走前の佐賀記念、前走の名古屋グランプリと重賞2勝。左回りの川崎記念は敗れたが右回りなら改めて強さを見せているし、特に大井2000mのコースは(1・2・0・2)、昨年末の東京大賞典でも0秒3差4着。瞬発力勝負では分が悪いが、先行し持久力を活かす形なら、いつ二つ目のGⅠ/JpnⅠを勝っても不思議では無い力はある。前走は逃げてレコード勝ちしたが、ある程度好位からでも脚は使えるし、この馬の特性を知り尽くした鞍上なら上手く騎乗してくれるだろう。
△2ライトウォーリア(川崎)、7セラフィックコール(JRA)、12キングズソード(JRA)、11メイショウハリオ(JRA)、1グランブリッジ(JRA)
馬券は4サヨノネイチヤの単勝、4中心の馬複、三連複で買いたいですね。