今年も熱い戦いが繰り広げられたドバイワールドカップデー。
今年は自分にとって一番身近な園田姫路競馬・兵庫県競馬所属であるイグナイターが同所属馬として史上初の海外遠征、第6レースのドバイゴールデンシャヒーンに出走するとあって非常に楽しみにしていました。
もちろん、他にも見所が多くて大注目のドバイワールドカップデーだったんですが、ここでは日本馬が出走した7競走を振り返っていきます。
まずは第3レース、芝3200mのGⅡドバイゴールドカップ。
優勝は外から鋭く伸びたアイルランドのタワーオブロンドン。
日本で走っていたタワーオヴロンドンではありません笑
2着はフランスのアルネイール、3着はイギリスのトローラーマン。
日本馬、好位からレースを進めたアイアンバローズは8着、スタートから主導権を取ったリビアングラスは11着でした。
続いて第4レース、直線芝1200mのGⅠアルクオーツスプリント。
優勝は早め先頭から抜け出した香港のカリフォルニアスパングル。
2着にUAEのスターオブミステリー、3着はイギリスのディリジェントハリー。
日本のジャスパークローネは団野騎手の判断か、スタートから1頭だけ外ラチに進路を取るも実らず11着。
続いて第5レース、3歳限定ダート1900mのGⅡUAEダービー。
優勝は先団を見る好位から直線で前を交わした日本のフォーエバーヤング。
2着にUAEのアウトバーン、3着はアメリカのパンダゲート。
他の日本勢、前とは放されましたが後方からジリジリ伸びたバロンドールは6着、ジョージテソーロは序盤から追走に苦しむ形で10着。
ガッツポーズを見せる鞍上の坂井騎手。
これでJBC2歳優駿、全日本2歳優駿、サウジダービー、UAEダービーと重賞4勝、5戦5勝。
レース後に矢作調教師からケンタッキーダービー参戦が発表されました。
正直フォーエバーヤングはマイルでは加速を付けて行くには少し忙しく、今回1900mで前走のサウジダービーより比較的楽に追走出来ていました。次は2000mなので距離的には、より競馬はしやすくなりそうですね。
今年のケンタッキーダービーはブックメーカーの前売りオッズからも非常に混戦で、既に人気の一角とめされていたフォーエバーヤングは有力な1頭として更に高く評価されるでしょう。
日本競馬の悲願達成へ楽しみしかありません。
続いて第6レース、ダート1200mのGⅠドバイゴールデンシャヒーン。
優勝は好スタートから好位インコースから抜け出したUAEのタズ。
2着は逃げて粘った日本のドンフランキー、3着に大外から追い込んだアメリカのナカトミ。
他の日本勢、リメイクは差し脚は伸ばしましたが不利の影響もあり4着、イグナイターは直線で強引な形になりましたがラストまで粘って5着、ケイアイドリーは中団追走からそのままの位置を維持する形で9着。
兵庫イグナイターは少し出負けし、すぐにインが閉まってしまい、中団辺りを追走。発馬の事もあり、いつもより後ろの位置になってしまいましたが馬の行く気は十分で渋とく脚を使って5着に入りました。
(パドックでのイグナイター、少し気合いが入り過ぎてかイレ込み加減でした)
ただ、外に進路を取る時に隣りのシベリウスを煽る形になってしまい、その影響でリメイクやナカトミなど外からの差し・追い込み勢に迷惑をかけてしまう形になりました。
勝負をしている訳ですから別に他に遠慮する必要は無いんですが、一歩間違えたら大事故になるのが競馬なので、正直後味の悪さが残ってしまったのは否めません。
別のカメラアングルの映像からは内も十分に進路はあったようには見えましたが。
まあ、笹川騎手もこんなチャンスは滅多に無い事なので必死だったかも知れませんが、プロのジョッキーである以上それは言い訳にはなりませんね。
今回の騎乗に関してかなり批判はされているようで残念な部分はありますが、個人的には笹川騎手を全面的に批判している訳ではありませんし、何よりこんか大舞台でも夢を見せてくれたイグナイターや関係者に感謝したいです。
続いて第7レース、芝1800mのGⅠドバイターフ。
優勝はフランスのファクトゥールシュヴァル。
2着は首の上げ下げで僅かに遅れた日本のナミュール、3着はインコースから末脚を伸ばした日本のダノンベルーガ。
他の日本勢、ドウデュースはインコースから脚を使いましたが伸びは渋く5着、積極的に先行したマテンロウスカイは展開面が厳しく15着でした。
続いて第8レース、芝2410mのGⅠドバイシーマクラシック。
優勝は2番手から直線早めに先頭に立ったUAEのレベルスロマンス。
2着は好位から渋とく粘った日本のシャフリヤール、3着は外から追い込んだ日本のリバティアイランド。
他の日本勢、ジャスティンパレスはリバティアイランドと併せる形でそれなりに伸びて4着、ルメール騎手負傷によりデットーリ騎手に乗り替わったスターズオンアースは直線で終始外にヨレてしまい見せ場無く8着でした。
ラスト第8レース、ダート2000mのGⅠドバイワールドカップ。
優勝はスタートからそのまま逃げ切ったUAEのローレルリバー。
2着に後方待機から直線大外一気に追い込んだ日本のウシュバテソーロ、3着はウシュバテソーロと同じく末脚を伸ばしたアメリカのセニョールバスカドール。
他の日本勢、原騎手が懸命に追って渋とく伸びたウィルソンテソーロが4着、スタートから先行したドゥラエレーデは5着、マーフィー騎手に乗り替わったデルマソトカゲはキックバックを受け続けた影響か、いつもの行きっ振りが見られず6着。
優勝したローレルリバーは大外枠でも向正面に入るまでにハナを取ってラチ沿いへ、3〜4コーナーからはピッタリラチに沿う形で一気に加速、直線は独走状態になり、2着ウシュバテソーロに8馬身以上の差を付けて楽勝。
ウシュバテソーロは前走のサウジカップで差されたセニョールバスカドールを今回は逆に差して先着した訳ですが、ちょっと前が止まらず勝ち馬が強過ぎた印象でした。
まあ、今年もライブ中継を見ながら楽しい夜を過ごせましたし、やっぱりこれだけ世界中から一流馬を集めた一大イベントは見応えがあります。
全体的に見れば、特に日本で馬券発売が行われたレースを日本馬が優勝出来なかったのは残念ではありますが、UAEダービーを勝ったフォーエバーヤングなんかは今回出走した日本馬では日本人以上に世界から注目されていた印象ですし、本当に次のケンタッキーダービーが楽しみですね。
期待のイグナイターも直線の走りからは、他に迷惑をかけなくても十分に5着以内に入る勢いはありましたし、改めて凄い馬と思いました。
ゆっくり休んでまた日本で走る時を楽しみにしています。
今回遠征した関係者の皆様、お疲れ様でした。