全日本的なダート競馬改革により今年から2月に実施されるクイーン賞。これまでは大井競馬場のTCK女王盃が年間最初の牝馬限定ダートグレードでしたが、同競走が4月の園田競馬場に兵庫女王盃として移行。2月に行われていた川崎のエンプレス杯が5月に、4月の船橋マリーンカップが9月の3歳牝馬限定に。その為、クイーン賞が今年最初の牝馬限定ダートグレードになる訳ですが、昨年11月29日のクイーン賞に出走していた馬も居ており、特に勝ち馬ライオットガールに関してはクイーン賞変則連覇が懸かるだけに注目が集まります。
◎9ライオットガール(JRA)
○10キャリックアリード(大井)
▲2アーテルアストレア(JRA)
△8テリオスベル(JRA)、3メイドイットマム(船橋)、7ゴールデンハインド(JRA)
9ライオットガールは昨年11月のクイーン賞に続いての連覇が懸かる。昨年3歳夏のレパードステークスでオメガギネスを抑えて重賞初制覇。レディスプレリュードは早めから仕掛け、結果上位2頭の目標になる展開で3着、JBCレディスクラシックはスタートで遅れ、更に不利を受けるなど序盤からスムーズさを欠く形で6着。前走のクイーン賞は好スタートから先団追走、勝負どころから前2頭が競り合い展開は向いたが、直線半ばで前をまとめて交わし優勝。今回は前走と同じ舞台設定、レパードステークスや前走の走りから左回りの方がスムーズに加速している印象で、勝負どころからゴールデンハインドとテリオスベルが競り合う形になりそうで展開は向くだろう。メンバー比較上、56キロもそこまで気にならず、クイーン賞連覇の可能性は十分ありそう。
10キャリックアリードは今回がJRAからの転入初戦。デビューから7戦し全て3着以内と堅実な馬で、昨年7月のTUF杯を優勝してオープン入り。前走の神奈川記念は道中は後方インコースで脚を溜めると3〜4コーナーから上手く馬群を捌き、直線は外から渋とく脚を使って2着。惜しくも敗れたが、初の重賞・コース・ナイターなどに対応しての結果は評価出来るし、後方から長く良い脚を使えたレース振りからも今回の距離延長はプラス。転入初戦でも鞍上は前走と同じでレース間隔も開いた訳でも無いので、そこは特に気にする事は無い。前走はグレード外とはいえ牡馬混合の交流重賞で、僅差2着の結果からダートグレードでも牝馬限定のハンデ戦なら力は十分足りるだろう。JRA勢と比較すると54キロは良いし、融通が効く脚質も魅力的。
2アーテルアストレアは昨年のレディスプレリュード優勝馬。昨年7月の名鉄杯、続くレディスプレリュードは展開が向いたのは大きかったが、いずれも見事な末脚で優勝。JBCレディスクラシックは3着に敗れたが、差し込みにくい馬場でも外から良い脚を使っていた。前走のチャンピオンズカップは2着馬以外はハナを切ってそのまま押し切ったレモンポップに付いて行くのも厳しい展開で、1秒0差9着なら相手関係も含めそこまで悲観する内容ではない。今回は大幅に相手は軽くなるし、右回りで重賞勝ちはあるが成績的には左回りの方が良い。メンバー的・脚質的に展開の恩恵を受けれそうなのは何よりで、56.5キロでも仕掛けのタイミングひとつでまとめての差し切りも十分。
馬券は9ライオットガール中心の三連単で買いたいですね。