クラシック三冠の第一段・皐月賞へ向けた最重要トライアル。年末のホープフルステークス、皐月賞と舞台設定が同じで、本番まである程度の間隔を取れる事からも過去にも非常に名だたる名馬がここをステップにクラシックへと進んで行きました。昨年は勝ち馬アスクビクターモアが菊花賞、2着ドウデュースがダービーを優勝している事からも、近年前哨戦を使わない有力馬が増える中、トライアルの存在意義を証明する結果を残しました。今年も昨年のように飛躍を遂げる馬が登場するか。
1レヴォルタード
デビュー戦は少し引っ掛かる面を見せながら好位に付けるも、直線はタイセイクラージュに引き放されて2着。前走の未勝利戦はシャドーロールを着用、前半からかなり行きたがってはいたが、番手から直線半ばで抜け出して優勝。まだ成長段階の時期もスピード能力は光る面があり、道中落ち着いて走れれば。
2ワンダイレクト
デビュー戦はインコースの中団で脚を溜め、直線で外に持ち出しての差し切りで優勝。前走の若駒ステークスは前半が1分3秒4というペースで少し口を割っていたが、直線は鋭く反応し伸びて2着。勝ち馬マイネルラフレシアの末脚が切れに切れた結果で、着差的には前半で折り合いを欠いた分だろう。今回は前走以上には多少ペースは流れそうで、この枠ならしっかり脚を溜められる。
3アームブランシュ
マイルのデビュー戦は4着も、2000mへ距離を延長した未勝利戦を中団からの差し切りで優勝。昇級戦の前走は後方からそれなりに脚は使っていたが、勝ち馬ミッキーカプチーノから放された9着。前走以上の相手強化でどこまで通用するか。
4トップナイフ
昨年の京都2歳ステークスは中団から揉まれる競馬ながらインコースから伸びて2着、前走のホープフルステークスではペースは向いたが、スタートからハナを切り、ゴール寸前まで粘って2着。既にキャリア7戦、自在なレース振りで結果を出している事から完成度は高く、メンバー中実績最上位の存在。前走に続く同舞台、位置取りはスタート出たなりだが、手堅くまとめて来そう。
5フォトンブルー
昨年8月の札幌でデビュー勝ち。近2走の昇級戦はともにスタートで立ち遅れて後方からの競馬、ペースも落ち着いたりと力を発揮出来ていない。今回は立て直しを図られての休み明け、依然スタートに課題はあり、一気の相手強化。後方から捲るような形で展開が向いても。
6タスティエーラ
デビュー戦はムーア騎手が押して番手を取りに行き、直線も緩める事無く一杯に追われながらも完勝。前走の共同通信杯はスタートから口を割り、好位で折り合いに専念、直線は一旦放され加減になるもラストはジリジリ差を詰めて0秒2差4着。内容は悪く無いが、折り合いに課題を見せたのは事実で、今回は前走より距離が延長される。ポテンシャルの高さは認めるが、道中上手く鞍上が宥める事が出来るか。
7ゴッドファーザー
阪神芝1800mのデビュー戦は好位から直線粘りを欠いて3着。福島での前走はスタートからハナへ立ち、それなりのペースで引っ張ると後続は付いて行く事が出来ず、直線は持ったまま流して10馬身差の楽勝。今回は一気の相手強化、流石に前走のように甘くは無いが、スタートは速く、まずは自分の形に持ち込みたいところ。逃げなくても競馬は出来るが、鞍上的にも逃げる競馬を想定しているだろう。
8セッション
デビュー戦は好位〜中団から伸びて3着、続く未勝利戦は逃げ切って優勝。前走の若駒ステークスは好位から直線で馬場の良いところに進路を取って追い出され3着。上位2頭とは瞬発力の差はあったが、自身は長くラストまで良い脚を使っており、内容としては上々。特に掛かる面も見られず、相手強化のここも好位からの競馬だろう。鞍上の手腕でどれだけ粘り強さを見せられるか。
9ヨリマル
母は01年の桜花賞などGⅠ3勝をあげた名牝テイエムオーシャン。デビュー3戦目の前走をスタートからハナを切っての逃げ切り。2走前などを見ても中団から脚を伸ばす競馬も出来るが、ここはとりあえずはこれからの経験・成長を促す為の参戦だろう。
10グリューネグリーン
昨年は未勝利勝ち直後に挑んだ京都2歳ステークスは押し出される形でハナへ、前半通過が1分0秒4と2歳戦にしては程良い流れで引っ張ると直線はヨレながらも抜け出し、トップナイフを押さえて優勝。前走のホープフルステークスはスローなペースを好位早めから追い出すも前との差を縮められず11着。ラストはジョッキーは流し加減だったし着順ほどの大敗では無いだろう。今回は同舞台で仕切り直し、自分からレースを作るぐらいの積極策で巻き返したいところ。
とりあえずは前走が前走だけにゴッドファーザーが主導権を取りそう。2番手にヨリマル、脚質自在のトップナイフはダービーまで見据えているなら無理に先行態勢は取らず、やや脚を溜める位置かも。好位はレヴォルタード、ワンダイレクト、前走よりもう一例前で競馬がしたいグリューネグリーンなど一団、それらを見る位置にタスティエーラ、スタートが遅いアームブランシュは後方。ペースは速くは無いが、前を意識し、早めから仕掛けていきそうなタイプが多く、平均的な流れか。◎10グリューネグリーンは前走は持ち味が活かせない結果に終わったが、今回の枠ならスムーズに好位、前走よりもう2〜3頭分前の位置には付けるだろう。極端な瞬発力勝負では分が悪いが、ゴッドファーザーが逃げ、早めから仕掛けて行く形なら多少持久力も問われる展開。同舞台での巻き返しに期待。○4トップナイフは自在性がある脚質で、前走はGⅠで2着だが、全てが恵まれた形の競馬であまり参考にはならないか。やはり見所があったのは2走前で、確たる先行タイプなら崩れる形ながらもラストはインコースを突いて伸びた内容は非常に光る。スタート次第だが、他の有力どころの動きを見ながらレースをすれば最後はそれなりにはまとめて来るだろう。▲2ワンダイレクトは前走こそ勝ち馬の際立つ瞬発力に屈したが、十分に勝ちに等しい内容。前走で見せた掛かる面は心配だが、この枠なら前に馬を置いて脚は溜まるだろうし、流石に前走よりかは少しでもペースは流れそうなメンバー。確実にラストは脚を使ってくれるだろう。
以下、8セッション、6タスティエーラ、1レヴォルタードの順。
馬券は◎からならそれなりにオッズはつきそうなので、三連複、馬連流しで買いたいですね。