3月4日(土) 第18回オーシャンステークス(GⅢ) 4歳上別定 中山芝1200m 発走15:45





優勝馬に高松宮記念の優先出走権が与えられる前哨戦。近年ではモズスーパーフレア、ダノンスマッシュ、タワーオブロンドン、ジャンダルムなど、トップクラスのスプリンターがここで上位争いしたように、歴史は浅い重賞ですが、GⅢ以上の格を感じさせるレース。今年はやや小粒感を否めないメンバーにはなりましたが、唯一のGⅠホース・ナランフレグがここから始動。連覇が懸かる高松宮記念へ向けてどんな走りを見せるか。




1ディヴィナシオン

2走前はそこまで大きく負けてはいないが、オープンに上がってからは苦戦が続いている。中山コースは問題無いが、重賞レースでは流石に力差がある。ひたすら脚を溜め、無欲の追い込みで何頭交わせるか。


2ナランフレグ

昨年の高松宮記念優勝馬。以降は勝ち星は無いが、マイルの安田記念で0秒4差9着、スプリンターズステークスではインコース・先行有利な馬場を後方から馬群を捌いて3着まで追い上げるなど力があるところを見せている。香港スプリントも内枠で包まれながらもラストはこの馬なりに伸びてはいた。休み明けでも追い切りは良く動いており、目標は次でも仕上がりは良さそう。59キロをこなせればそれなりにはまとめてくるか。


3グラスミヤラビ

前走は展開は向いたが、外から上がり最速の脚で差し切って優勝。鞍上とは手が合っているし、個人的にも応援したいコンビだが、今回は転厩初戦、昇級+重賞で一気の相手強化でどうなるか。1200m自体は勝ち鞍もあり、気にはならないので脚を溜めて上手く前を捌ければある程度は。


4ロードマックス

2歳時から重賞で上位を賑わせて来たが、今回は初の1200mの重賞へ挑戦。スプリントを中心にレースを使われてからは基本的に後方一気の追い込み。前走も6着だが勝ち馬からは僅か0秒2差と内容も悪く無い。アテにしづらい面はあるが、強力メンバー不在のGⅢなら力は足りる感じはする。脚質的に展開は重要。


5ジャズエチュード

前走は千直のリステッド競走・ルミエールオータムダッシュを優勝。近3走は新潟千直を使われているが、マイルでデビュー勝ち、1200m戦でも連勝しているのでこの舞台替わりには対応出来るだろう。ただ、久々のワンターンコースでGⅠ馬を含めた重賞レースで力関係が足りるかどうか。休み明けでもあり、狙うなら次の重賞以外のレースか。


6ジュビリーヘッド

昨年は函館スプリントステークスで2着、前走は初のオープン特別勝ち。京阪杯、キーンランドカップはスムーズさを欠いたり、位置取りが悪くなって力を出し切れなかったが、前走はその鬱憤を晴らす勝利。比較的安定して好位に付けれる馬だし、何と言っても中山芝1200mでは(2・1・1・0)。ベスト舞台のここ勝負の雰囲気が漂う。


7オパールシャルム

昨年5月に準オープン、オープン特別を連勝。近走、1400mの阪神カップは展開面・相手も厳しく仕方の無い結果だが、それ以前のレースでも粘りを欠く内容。前走より相手関係は幾分楽になり、距離短縮はプラスだが。


8カイザーメランジェ

貴重なサクラオリオン産駒の重賞ウイナー。今年は明けて8歳、前走でも積極的な競馬でこの馬なりには頑張っているが、現状は重賞クラスのメンバーではちょっと厳しい印象。


9ヴェントヴォーチェ

昨年のキーンランドカップでは4コーナーで他馬が大きく外を回す中、開いたインコースから突き抜けて優勝。前走のスプリンターズステークスは内枠・インコース有利な馬場、枠順や相手関係も厳しく11着。今回は休み明けになるが前走より大幅に相手関係は楽になるし、持ち時計は昨年の春雷ステークス時にマークした1分6秒8はメンバー中No.1。ペースが流れてくれれば。


10レイハリア

21年は重賞2勝を含む4連勝も、近走は粘りを欠いて二桁着順が続いている現状。スタートからそれなりの先行力は見せているが、勝ち馬からの着差も大きく、ここから一気の巻き返しとなると疑問。依然調教の動きは悪くは無いが。


11キミワクイーン

昨年のフィリーズレビュー以降は本格的に1200m路線へシフトし、3戦2勝でオープンクラス編入。2走前は馬体が落ちていたがハナ差2着、馬体を戻した前走は好位から差し切って優勝。1200mに使われてからは未だ底を見せておらず、今の勢いなら今回のメンバーレベルの重賞でもやれそうな感じ。引き続きの同舞台も魅力。関東圏なら馬体も極端に減らないだろう。


12タイムトゥヘヴン

マイルの重賞ウイナーだが今回は初の1200m戦。追い込み一手のタイプだけに、常に展開や前詰まりが付き纏うのは仕方なく、近走もそういった事が影響した結果が続いている。今回は新味を求めての距離になるが、ラストは確実に脚を使って来る馬なので、1200mでもそれなりにはラストは詰めては来るだろう。道中の追走はカギになるが、前崩れの展開なら。


13エイシンスポッター

1200mを使われ出してから馬券内を外したのは3走前の北陸ステークス6着のみで、追い込み脚質ながら堅実な成績を残している。前走のファイナルステークスはインコースから上手く馬群を捌いた鞍上の好騎乗も光り優勝。2走前は2着も、勝ち馬マッドクールは次走のシルクロードステークスで0秒1差3着の結果から、その時僅差の勝負をした同馬にも重賞でやれる算段は立つ。中山でも自分の脚を使えれば。


14スンリ

昨年秋から準オープンクラスで善戦を続け、前走の小倉戦は展開・馬場も噛み合って優勝。今回は重賞レースで相手は強くなるが、元々コース・馬場を問わない馬で、相手なりに走る面がある。ある程度脚質にも融通が効くタイプで、あくまでスタート次第で位置取りを決めれる。引き続きムルザバエフ騎手が手綱を取るだけに恐さはある。


15ジャスパージャック

昨年は準オープン、リステッド競走を連勝。今年初戦の前走はハナを取るも終始カルネアサーダにつつかれる展開で粘りを欠いて7着。今回も外目の枠でもハナには拘りそうだが、如何に単騎で逃げれるかどうか。このメンバーの重賞なら力は足りる。


16マリアズハート

昨年のスプリンターズステークスでは後方から上がり最速の脚で追い込んで8着、近走の重賞でも善戦。後方脚質の馬なので他力本願な面は仕方ないが、展開が向かない中でもラストは自身の脚は確実に使って来る。今回のメンバー構成なら上位に顔を出せそうな感じはあるので、前が崩れるような展開にさえなれば。





外枠でもジャスパージャックがハナ、オパールシャルム、レイハリア、カイザーメランジェなどがこれに続き、好位にジュビリーヘッド、キミワクイーン、中団にヴェントヴォーチェ、エイシンスポッターなど一団、ナランフレグ、ロードマックス、タイムトゥヘヴン、マリアズハートは後方待機。ペースは極端に速くは無いが、1200mの重賞レースだけに遅くは流れず、平均〜やや速いくらいで流れそう。◎6ジュビリーヘッドは昨年の函館スプリントステークスで2着、前走のカーバンクルステークスは着差以上の完勝。引き続きベストの中山1200mで好位からの競馬なら上位争いになりそう。次よりここに対する勝負度合いを感じる。○11キミワクイーンは馬体を回復させての前走を優勝。1200mなら底を見せておらず、レース振りも非常に安定した先行力で良いレースを続けている。輸送の短い中山なら力は存分に出せそうだし、極端な馬体減も無いだろう。▲12タイムトゥヘヴンは初の1200mになるが、ラストは確実に差を詰めて来る馬で、この距離短縮がハマる可能性はある。中山コースとの相性は良いので、後は展開面、ある程度馬群に放されず追走出来れば。




以下、15ジャスパージャック、2ナランフレグ、9ヴェントヴォーチェ、13エイシンスポッター、16マリアズハート、4ロードマックスの順。




馬券は中心の三連複、馬連で買いたいですね。