2月26日(日) 第97回中山記念(GⅡ) 4歳上別定 中山芝1800m 発走15:45





今年で97回を迎える中山競馬場伝統の中山記念。勝ち馬には大阪杯への優先出走権が付与されますが、近年ではドバイや香港など海外へ向けた前哨戦の位置付けにもなっています。毎年豪華なメンバーが揃いますが、今年はGⅠホース3頭が登場。国内外それぞれの目標へ向けての重要なステップ競走として今年も大きな注目を集めそうです。




1ダノンザキッド

2歳時のホープフルステークス優勝馬だが、その時以来勝ち星から遠ざかっている。昨年の中山記念はパンサラッサに脚を使わされる展開で7着も、近走はトップクラスの相手に僅差の勝負。前走もロマンチックウォリアーには放されたが日本馬最先着と力は依然証明している。持ち時計から速い時計の馬場も歓迎。


2ソロフレーズ 

元JRAオープンクラスだったが、岩手の芝で実績を付けて再転入。ただ、岩手の芝では一線級相手には善戦止まりで、正直中央のハイレベルなGⅡではちょっと厳しい印象。まずは転入戦だけに次のオープン特別・リステッド競走辺りで狙うなら。


3イルーシヴパンサー

マイル路線の強豪で、今回は21年11月の3勝クラス以来となる1800m戦。前走の京都金杯を優勝し、ここは恐らく目標となる安田記念への間隔が開く為の参戦。距離自体は問題無いが、コーナー4つの競馬でトップクラス相手に通用するかどうか。前掛かり、早め先行タイプが揃い、展開は後方から脚を伸ばすこの馬に向きそう。


4ドーブネ

2〜3歳時に出走した重賞ではもうひと押し足りない印象だったが、自己条件で力を付けて再びオープン入り。前走の白富士ステークスは上手くペースを落として逃げたが、結果勝ち馬の瞬発力に屈した形で2着。今回はメンバーは一気に強くなるが、明けて4歳になり、昨年春より自身の地力は強化。好位をリズム良く追走出来れば善戦も。


5シュネルマイスター

前走の香港マイルは4コーナー最後方の位置になり、そのまま9着の殿負け。ドバイターフはマークもきつかったが、前走を見ても環境の違いが気になるタイプかも知れない。1800mは問題無く、追い切りの動きも悪くは無いが、現状の成績からは少し信頼しづらい。メンバー唯一の58キロでもあり。評価が難しいところ。


6ソーヴァリアント

前走のチャレンジカップは久々でもきっちりした仕上がり、好位からあっさり抜け出して完勝。2走前は心房細動で度外視。今回は初の1800mになるが、すんなり好位を取れるスピードもある馬なので気にはならない。中山コースも問題無く、追い切りも非常に良い動きを見せ、休み明けでも高いレベルの仕上がり。不安らしい不安は見当たらない。


7ナイママ

札幌2歳ステークスで2着はあるも、それは18年の話。20年に改めてオープンクラス編入も、現状ではオープン特別・リステッド競走で善戦するのが手一杯。別定重量のGⅡではかなりしんどそう。


8トーラスジェミニ

21年は七夕賞優勝、安田記念5着の実績を残した。昨年はダートの黒船賞は度外視しても一時を考えれば終いの粘りを欠く結果が続いている。ハナを切って自分の形に持ち込めたとしてもこのメンバー相手に喰らいつく場面は考えづらい。


9ショウナンマグマ

マイルの前走は距離も忙しく自分の競馬が出来なかった結果。前走のマイル戦より今回は先行力を活かせそうだし、明けて伸び盛りの4歳で、これからは様々な対応力が付いて来るかも知れない。同型は居るが、番手からの競馬も2走前に対応。強力メンバーで人気は無いと思うが、見直す余地はある。


10モズベッロ

約1年2ヶ月振りの休み明け。日経新春杯優勝、宝塚記念3着、大阪杯2着の実績、中山の重賞で好走歴があるようにコース適性もある。ただ、流石に長期休養、坂路を中心に調整されているが、最終追い切りはスピード感を欠く動き。ここは様子見か。


11ヒシイグアス

昨年の優勝馬で今年は連覇が懸かる。21年香港カップでは外を回しながらもラヴズオンリーユーのアタマ差2着、前走昨年の宝塚記念は展開も向いたが、勝負どころでもギリギリまで仕掛けを我慢させた鞍上の騎乗も光っての2着。今回は前走後の夏負けが尾を引いて8ヶ月振りの実戦。追い切りは基本的に軽めの厩舎だが、正直ここは今後へ向けた叩きの感はある。ただ、中山コースは大の得意。


12スタニングローズ

昨年の秋華賞馬の始動戦。前走のエリザベス女王杯は重馬場の外差し競馬、2番人気も馬場に脚を取られて度外視。中山芝1800mはフラワーカップ勝ちがある舞台で、先行力があるのでコース形態的にも合う。久々になるが追い切りの動きは躍動感があり仕上がりは上々。良い競馬になりそう。


13ラーグルフ

準オープン、重賞と連勝。今回は強力メンバー相手のGⅡになるが、明けて4歳、伸び盛りで今非常に勢いがある。前走は枠順も良かったが、今回は外枠・8枠13番。相手強化も大きな課題で、今回は連勝した鞍上から乗り替わり。前走の相手関係を冷静に見極めるとどうか。


14リューベック  

昨年は若駒ステークスを優勝、ニュージーランドトロフィー3着。休み明けから自己条件を2戦目で優勝、脚質に融通性があり、この馬なりに成長度合いを見せているが、流石にここでの上位争いとなると。





この顔触れならとりあえずのハナはトーラスジェミニ、好位にショウナンマグマ、ドーブネ、すぐに動ける位置にスタニングローズ、ソーヴァリアント。ダノンザキッド、シュネルマイスター、ヒシイグアス、ラーグルフは中団、イルーシヴパンサーは折り合いを付けて後方待機か。ペースは平均的な流れ、先に動いて行くであろうソーヴァリアント、スタニングローズが展開のカギになりそうで、馬場を考えれば中団・後方勢は4角までにある程度の位置まで進出出来なければ厳しいだろう。◎6ソーヴァリアントは恐らく3〜4コーナーで一杯になった逃げ・先行馬に早めから並び掛ける競馬。これまでのレースから直線に入っても、もうひと脚使える馬。高い持久力を備えた馬で、自分からレースを動かしての押し切りを期待。○11ヒシイグアスは休み明けになるが、しっかり夏負けをケアしての復帰。まだ少し緩い印象はあるが、休み明けに強く、中山コースは(4・2・0・1)と大得意。キャリア中最高の走りだった21年香港カップ2着のパフォーマンスからGⅠホース相手の今回でも地力は上位の存在。鞍上には馬の力を信じて乗って欲しい。秋華賞馬▲12スタニングローズの前走は馬場が厳しかったのが一番の敗因。オークスではスターズオンアースの2着と、世代を引っ張って来た1頭で、安定した好位差しの脚質からもレースセンスは高い。舞台実績もあり、陣営的にも休み明けからある程度の勝負を見込んでいる感じはある。




以下、1ダノンザキッド、4ドーブネ、9ショウナンマグマ、3イルーシヴパンサーの順。




馬券は中心の三連単で組み合わせによって金額の強弱を付けて買いたいですね。