重賞昇格前から南関クラシックへ向けたステップ競走として定着していましたが、来年からはダートグレード競走JpnⅢに認定、南関所属限定重賞として今年が最後となります。3歳のこの時期だけに頭数は揃いませんが、昨年のNARグランプリ2歳最優秀牡馬ヒーローコールや他にも高い素質馬が揃い、この後に続く京浜盃、羽田盃へ向けて直接的な前哨戦になりそうです。
1タイガーチャージ
道営からの転入初戦の前走は早め先頭からゴール前の追い比べを制して優勝。1800mを続けて使われているのは好感で、JBC2歳優駿5着のように終いを活かす競馬も出来る。相手は強くなるが、自在性ある脚質、転入2戦目の上積みでそれなりに戦えそう。
2マンダリンヒーロー
デビューから4戦無敗、昨年11月のハイセイコー記念優勝馬。今回は1800mになるが、前走は早めから追い出して先団に取り付き、一息入れて直線でももう一度伸びてポリゴンウェイヴを差し切った内容から距離はこなせそうな感じ。スタートを決めて好位付けなら引き続き上位争い有力。
3ナイトオブバンド
盛岡、中山と遠征を続けて来た馬で、盛岡ではダート・芝いずれの重賞で2着に健闘。前走のJRA遠征は着順は別にして、序盤からそれなりのスピードを見せたし、何より右回りを一度経験出来たのは今回へ向けては良かっただろう。初コースも各地へ遠征経験があるので気にならない。後1Fをこなし、脚抜きの良い馬場なら。
4リアルガー
道営時代には中距離重賞で善戦。転入初戦の前走は手探りな面はあったと思うが、やや早めから追っつけ加減の追走で4着。今回の距離延長はプラスだし、休み明け・転入2戦目の上積みが見込め、前走で敗れた上位2頭との差はもう少し縮まりそう。後は現在の南関世代トップクラスとの力関係がどこまであるか。
5グロリオサ
今回は道営からの転入初戦。サッポロクラシックカップでは先団に脚を使わされる形になりながらも渋とく伸びて3着。船橋遠征の前走は終始外を回りながらもラストまで伸び続けて2着。今回は初距離になるが、1700mには対応しているし、外々を最後まで回り続けて2着だった前走の内容から1800mも気にならない。先団の有力どころが早めから競り合う形なら。
6トワシュトラール
昨年のハイセイコー記念は好位から渋とく粘って4着。前走は2走前に敗れたエスプリボクチャンに2馬身以上の差を付けて優勝。2歳10月のレースではマンダリンヒーローと0秒3差があり、力はある馬で一戦毎に地力も増して来た印象。安定した好位付けの脚質から強敵相手の今回も期待感を持てそう。
7ウインドフレイバー
重賞は2度出走し、いずれも4着。前走のニューイヤーカップはワンテンポ遅れたスタート、勝負どころでは一旦置かれながらも盛り返して4着と内容は上々。ただ、昨年9月にはヒーローコールに6馬身差を付けられて完敗、重賞では勝ち馬から放された結果を見る限り、ちょっと勝ち負けまでは。
8ヒーローコール
昨年の2歳最優秀牡馬の始動戦。4連勝で挑んだ全日本2歳優駿ではJRAの強豪に混じりながらもインコースから渋とく喰らい付いて4着。JRA所属の上位3頭とは勢いの差はあったが、地方最先着は誇れる結果。今回は初距離になるが、前走は早めから追っ付けて勝負どころからも脚を伸ばしたように距離が伸びてもある程度対応は出来そうだが、ここは先を見据えて好位で我慢させる競馬か。力は認めるが、前半からあまり前を意識し過ぎるとゴール前失速の可能性も。絶対視は禁物か。
9キャッスルバジオウ
豊富なキャリアで、レースでも自分なりにラストは脚を使って来る馬。前が極端に崩れる展開なら僅かに希望は持てるが、それでも今まで以上の決め手を発揮しなければとても上位争いに加わるまでは。未勝利馬という事もあり、普通に考えれば厳しいだろう。
10エスプリボクチャン
デビューから堅実性が光る馬で、昨年10月にはマンダリンヒーローと0秒3差の3着。トワシュトラールとは3戦して2度先着しているが、前走では2馬身以上の差を付けられた。安定した先行力・堅実性は魅力だが、前走に比べて今回は大幅に相手関係が強化。ギリギリ馬券内候補として考えるかどうか。
難しい先行争いだが、枠順的にタイガーチャージ、スタートが決まればウインドフレイバー、外のエスプリボクチャン辺りが前に行く形か。注目のヒーローコール、マンダリンヒーローは好位で前を見る位置、リアルガー、グロリオサは中団〜後方。先を見据えた馬の一戦、各馬折り合いを付けたレースを考えているはずで、ペースはスロー。そんな流れを好位のヒーローコール、マンダリンヒーローが仕掛けて動いて行く展開。2頭とも初距離でラストはどうなるか未知だが、他はそれらに負けじと付いて行くか、2〜3着狙いでギリギリまで脚を溜めるかどうか。4戦無敗の重賞ウイナー◎2マンダリンヒーローは前走のハイセイコー記念で早め3コーナー手前から仕掛けて上がり最速をマーク。直線に入っても伸び続けて優勝したように距離への不安は無い。出否はどうかもアメリカ三冠競走へ登録したのも陣営はこの馬の高い能力を感じての事だろう。○5グロリオサは前走の船橋・平和賞で1番人気に支持され、同じ道営のプルタオルネには敗れたが、枠順に加え、外を回したコース取りなどを考えれば強い内容。前走の走りからは距離に不安は無く、むしろ更に良い印象。広い大井コースも合いそうで、転入初戦から好勝負を期待。▲トウシュトラールは昨年のハイセイコー記念4着、10月のレースでもマンダリンヒーローに僅差と、早くから素質の高さは見せていたが、前走が余裕十分の手応えから追い出され完勝。折り合いは付く馬なので距離は気にならないし、安定して好位で脚を溜めれるレースセンスの高さも魅力。一戦毎に地力が増している印象で、ここでも良い走りを見せてくれそう。
以下、8ヒーローコール、1タイガーチャージ、10エスプリボクチャンの順。
馬券は◎から○▲への馬複2点、上位評価3頭を中心にした三連複で買いたいですね。