今年も地方競馬、ダート競馬の祭典・JBC(ジャパン・ブリーディングファームズ・カップ)競走が11月3日(祝・木曜日)に行われます。
今年は岩手・オーロパーク盛岡競馬場、門別競馬場での開催となるJBC競走。
JpnⅠ3競走が行われる盛岡競馬場は2002年、2014年に続いて3度目のJBC競走開催となります。
JBC競走当日の盛岡競馬場で実施される重賞競走は以下の通りです。
上からジュニアグランプリが盛岡・第8競走、一番下のJBCクラシックが盛岡・最終第12競走。
門別競馬場のJBC2歳優駿はJBCスプリントの後、門別・第9競走です。
メインとなるJBC競走の他に、芝で行われる2歳のジュニアグランプリ、3歳以上のOROカップと、地方全国交流重賞が2競走の非常に豪華なラインナップ。
発表されてからも話題になっていましたが芝重賞の2競走は凄い賞金額ですね。
左回りの盛岡競馬場、ダート・芝のビッグレースが行われるとあって、正に本場アメリカのブリーダーズカップデーを彷彿させます。
JRA所属の選定馬に続き、地方所属の選定馬も先日発表されました。
ここでは各JBC競走に選出された地方所属馬を中心にした現時点のレース見解を軽く紹介していきます。
レース施行順で。
盛岡10R・JBCレディスクラシック(JpnⅠ 3歳以上 盛岡ダート1800m 発走16:40)
ゴールデンヒーラー(岩手)
サルサディオーネ(船橋)
サルサレイア(大井)
ジュランビル(大井)
ユノートルベル(岩手)
船橋のサルサディオーネはこれまで牡馬相手のJpnⅡ日本テレビ盃などダートグレード競走を5勝している現役地方最強牝馬。盛岡でのJBCを見据えた2走前のビューチフルドリーマーカップはあくまでも今回へ向けた試走、危なげなく楽勝。前走のJpnⅡ日本テレビ盃でも厳しい展開を3着に粘っており、8歳の今年も衰えは感じない。ピッタリマークして来るであろうショウナンナデシコを出来るだけ早めに引き放して直線を向かえたいところ。地元・岩手のゴールデンヒーラーは強豪メンバー相手の前走・JpnⅠマイルチャンピオンシップ南部杯は後方から上がり最速タイの脚で追い込み5着と大健闘。今回は牝馬限定という事で前走より相手関係は間違いなく軽くなるし、サルサディオーネ、ショウナンナデシコを中心とする有力馬が3〜4コーナーから早めに競り合う形になれば前走以上の着順は十分期待出来る。大井ジュランビルは強敵相手の前走でラストは見所がある脚を使っており、自身の競馬に徹して末脚発揮なら掲示板は狙える。
盛岡11R・JBCスプリント(JpnⅠ 3歳以上 盛岡ダート1200m 発走17:20)
イグナイター(兵庫)
キモンルビー(船橋)
キラットダイヤ(岩手)
コパノフィーリング(船橋)
ティーズダンク(浦和)
プライルード(大井)
ワールドリング(船橋)
兵庫の大器・イグナイターは今年ダートグレード競走JpnⅢを2勝。前走のJpn1マイルチャンピオンシップ南部杯は直線インコースで多少行き場を無くす場面はあったが強豪相手に僅差の4着と奮戦。左回りはJRA在籍時にデビュー戦を楽勝、盛岡コースも前走を見る限り全く問題は無かった。高知で1300m戦は勝っているが、初の1200mへの対応だけだろう。浦和ティーズダンクは北海道・南関東で重賞5勝、ダートグレード競走でも僅差の勝負を演じているように立ち回り・相手なりに走れる。船橋コパノフィーリングは昨年の習志野きらっとスプリント優勝、兵庫ゴールドカップ連覇、全国区・ダートグレード競走でどこまで戦えるか。大井の3歳馬プライルードは1200mで素質が開花、優駿スプリントは完勝、古馬相手のアフター5スター賞も強い内容で密かに楽しみはある。岩手の最強スプリンター・キラットダイヤはこのメンバーでどこまでスピードが通用するか。
門別9R・JBC2歳優駿(JpnⅢ 2歳 門別ダート1800m 発走18:00)
オーマイグッネス
スギノプリンセス
タイガーチャージ
デステージョ
ピーストークス
ベルピット
リアルガー
リアルミー
リストン
(全て北海道)
5戦4勝2着1回、重賞2勝馬のベルピットが実績的に上位の存在で、安定した先行力が武器。前走のサンライズカップで土は付いたが勝ちに等しいハナ差2着、完成度の高さからJRA勢にも引けは取らないはずで、このレースの中心になる馬だろう。そのベルピットをサンライズカップで負かしたオーマイグッドネスも同等の評価は必要で、前走と同じくハナを取って自分の形に持ち込めればダートグレード競走でも十分に勝ち負けか。4連勝で前走ブロッサムカップを完勝した牝馬スギノプリンセス、川崎の鎌倉記念3着のデステージョなど、多くの馬に上位食い込みの可能性がありそう。
盛岡12R・JBCクラシック(JpnⅠ 3歳以上 盛岡ダート2000m 発走18:40)
ヴァケーション(岩手)
オンザロックス(大井)
ギガキング(船橋)
サンライズハイヤー(金沢)
ジェネラルエリア(金沢)
セイカメテオポリス(大井)
フィールドセンス(船橋)
ブルーエクセレンス(岩手)
JpnⅠ2勝馬カジノフォンテン、昨年の優勝馬ミューチャリーが不在、一応の大将格は前哨戦のJpnⅡ日本テレビ盃を制した船橋のフィールドセンス。前走同様ここも直線に懸ける競馬になりそうなので、JRAの有力どころが早めに仕掛けて行く展開でも自身はギリギリまで脚を溜めたい。岩手ヴァケーション、船橋ギガキング、大井セイカメテオポリスはJRA勢の何頭かがモタつくようなら4〜5着は狙えそうだが、流石に馬券内・上位争いは厳しいか。
メンバーを見た限りは基本的にJRA勢は強そうですが、全体的には地方勢にも十分チャンスはありそうですね。
まあ、正直JBCクラシックは厳しい印象はありますが、勝負はやってみないと分かりません。
個人的にはやっぱり兵庫のイグナイターが出走するJBCスプリントが最も楽しみですね!
マイルチャンピオンシップ南部杯であれだけの走りを見せてくれましたし、ここは来年のフェブラリーステークスへ夢を繋ぐ為にも是非良い結果を期待したいところです!