6月15日(水曜日)イギリス・アスコット競馬場でプリンスオブウェールズステークスが行われます。






「世界で最も華やかな競馬の開催」と言われているロイヤルアスコット開催。


英国王室が主催、5日間に渡る開催の中で、重賞競走が計19競走、GⅠ競走だけでも8競走組まれるなど、非常に豪華絢爛なプログラムになっています。



ロイヤルアスコット開催の歴史は古く、1711年にアン女王が「アスコット競馬場こそ競走馬が走るに最もふさわしい競馬場」と言った事が、この開催の始まりとされています。


英国王室が主催という事もあり、開催中の競馬場は伝統的に貴族の社交場となっており、これまでのロイヤルアスコット開催期間はウインザー城からエリザベス女王が馬車に乗って競馬観戦に来られ、優勝した関係者にエリザベス女王自ら優勝トロフィーが手渡されてきました。


今年は女王陛下の来場は発表されていませんが、即位70周年のメモリアルイヤーだけに、多くのファンからその来場を望まれています。






発走は日本時間23:40です。

地元・イギリス2頭、日本、アイルランド、フランス各1頭の計5頭で争われます。

日本からシャフリヤールが参戦。







英国最高峰の伝統と格式を誇る大舞台/日本馬初・日本ダービー馬が優勝馬としてその名を刻むか!?


プリンスオブウェールズステークスの前身は1789年から行われていた「プリンスオブウェールズプレート」、1862年にイギリス皇太子アルバート・エドワードにちなみ「プリンスオブウェールズステークス」が創設されました。

一時は第1次世界大戦、第2次世界大戦の影響などもあり、中断されていましたが、1968年に再開、1971年にはGⅡ競走に格付け、2000年にGⅠ競走に昇格しました。

創設から長く3歳限定の芝13F戦で実施されて来ましたが、1968年から3歳以上の芝10F戦に、2000年より4歳以上に出走条件が変更され現在に至ります。

5日間行われるロイヤルアスコット開催2日目のメインレースとして施行され、同じ開催期間中に行われるGⅠゴールドカップ、GⅠダイヤモンド(プラチナ)ジュビリーステークスと並ぶ開催の中核的・目玉となる競走。

GⅠプリンスオブウェールズステークスは、欧州芝10F路線の重要な位置付けで、ここでの好走馬は、種牡馬・繁殖的価値を大きく認められます。

歴代優勝馬にはドバイミレニアム、ファンタスティックライト、ウイジャボード、デュークオブマーマレード、ソーユーシンク、アルカジーム、ハイランドリール、クリスタルオーシャンなど。


これまでGⅠプリンスオブウェールズステークスに挑戦した日本馬は2015年スピルバーグ、2016年エイシンヒカリ、2019年ディアドラの3頭で、いずれも6着。

今年参戦するシャフリヤールは日本馬4頭目の出走になります。

当初は英国ダービー馬アダイヤーが出走を予定していた為、シャフリヤールとの日英ダービー馬対決の可能性がありましたが、アダイヤーは体調不良により回避、更にアデイブ、ドバイオナーなど10F路線の強豪も回避し、結局5頭立てとなりました。

それでも欧州最高峰クラスのGⅠ、選りすぐられたと言うべき精鋭5頭による見応えある好勝負が見れそうです。

もちろん、シャフリヤールも昨年のGⅠ東京優駿・日本ダービー優勝、秋のGⅠジャパンカップ3着、今年のGⅠドバイシーマクラシック優勝と、実績は見劣りはしません。

近年、世界各地に於ける日本馬の活躍は周知の通りで、そんな日本のダービー馬としてシャフリヤールは現地でも大いに注目されていることでしょう。

シャフリヤールは日本ダービー馬の意地と誇りを見せ、栄えあるロイヤルアスコット開催日本馬初勝利を掴む事が出来るか。

非常にレースが楽しみです。





◎3シャフリヤール

◯2ロードノース





昨年は皐月賞馬エフフォーリアを下し、第88代日本ダービー馬に輝いた◎シャフリヤール。
秋初戦のGⅡ神戸新聞杯は馬場に泣いた形で4着に敗れるも、続くGⅠジャパンカップでは直線でコントレイル、オーソリティに挟まれる場面がありながらも、ラストまで渋とく食い下がっての3着。今年初戦GⅠドバイシーマクラシックでは好スタートから先行態勢、しっかり折り合って直線抜け出し、最後はブリーダーズカップ・ターフ覇者ユビアーの追撃を抑えて優勝。今回は欧州特有の力の要る芝、高低さが激しいアスコットの馬場になるが、シャフリヤール自身は伸び盛りの4歳、前走以上に成長、順応性も高まっている可能性は十分。雨の不良馬場、昨年秋のGⅡ神戸新聞杯の敗戦は依然として気になる部分ではあるが、幸いにも現地では全く雨は降っていないようで、綺麗な馬場でレースを迎えられそうなのは日本馬としては何より。メンバー的に押し出されてハナを切る可能性はあるが、あくまでも頭数が頭数なので、仮にハナでもじっくり自分のペースを守って走れれば問題無い。優勝賞金云々、ここを勝てれば種牡馬として大きく価値が上がるし、オーナーサイドは是が非でも勝ちたいところだろう。ファンとしても歴史的快挙達成を大いに期待したい。




一昨年2020年のGⅠプリンスオブウェールズステークスの優勝馬で、2度目の同レース優勝が懸かる◯ロードノース。
GⅠ初出走となった一昨年のGⅠプリンスオブウェールズステークスは道中最後方の位置から直線で外に持ち出すと、1頭次元の違う脚を繰り出して3馬身3/4差を付けて楽勝。一時は精彩を欠くレースが続いていたが、昨年のGⅠドバイターフでは後方で脚を溜めると、直線外から一気に突き抜け、最後は流す余裕を見せて楽勝。その後は体調が上がらず連覇が懸かっていたGⅠプリンスオブウェールズステークスを回避、今季初戦のオールウェザーでのGⅢウィンターダービーで2着、続くGⅠドバイターフは馬群の中団で折り合いを付け、直線外から強襲、日本の2頭、追いすがるヴァンドギャルド、粘るパンサラッサと大接戦の末、パンサラッサと同着優勝、同レース連覇を果たした。前走のGⅠタタソールズゴールドカップは先団を見る位置、インコースで脚を溜めてレースを進め、直線での追い比べに持ち込んだが、ラストで窮屈になる場面があり4着。前走は直線まともに追えていたら、もう少し際どい結果に持ち込めたと思われるレースで内容自体は悪くはなかった。何より今年に入って4走目、続けてレースを使われているのは体調が安定しての事だろうし順調さを窺わせる。溜めれば確実に伸びるし、帰国しての前走を叩かれて状態は上昇、今季4走目のここは目一杯の仕上げでのレースになりそう。








馬券はシャフリヤール、ロードノースの馬単、馬連、三連単で買いたいですね。


尚、プリンスオブウェールズステークスはグリーンチャンネルで無料生中継されます。





それでは皆さん、グッドレースを!!